2007-01-01から1年間の記事一覧

豊かな時代の教育とは(続き):異端の存在価値

その昔大学のとき、雑談がやたら面白いので有名な某教授の授業があった。その中で一つ、鮮明に覚えているのが「20世紀初頭に人類の体格が飛躍的に向上したのは、自転車の発明のためである」との話。自転車のおかげで生活圏が歩く距離の3倍とか4倍とかに…

豊かな時代の教育とは:「こいつらにはやっぱかなわねー」と思うこと

こんなエントリーを読んで、私はちょっと事情は違うけれど、本当にそのとおりだなー、と思った。談合社会の崩壊の中で「お母さん」たちが担っているもの - アンカテ今日も今日とて、息子の学校での「対策会議」に行ってきた。ウチの子の学校は、アメリカの中…

「パプリカ」の今敏監督がいいこと言った件について

ちょっと前になるが、昨年日本で最も評価の高かった劇場用アニメ映画、「パプリカ」の今敏監督と、「時をかける少女」の細田守監督が、たまたま相次いでアメリカに来られた。いつも映画関係の記事素材を提供してくださるハリウッドの映画ライター、はせがわ…

ジョージ・ルーカスの英断ブランド戦略 - 「スターウォーズ」公式マッシュアップ

パチパチパチ(拍手の音)!今朝のウォールストリート・ジャーナルを読んで、思わず拍手してしまった。ハリウッドの強権著作権保護勢力のご本尊であるディズニーとは、以前からちょっと一線を画していたルーカスフィルム。記事によると、同社もスターウォー…

SecondlifeとTwitterは都市伝説か?

何度かこういう話がこれまでも出ているようだけれど、今日もこんなセカンドライフに関するエントリーがあった。大西 宏のマーケティング・エッセンス : セカンドライフってもう終わった?日本だけじゃなくて、アメリカのプレスでも、どうもこのところ、セカ…

記事掲載のお知らせ − Web2.0とグーグルのエコシステム

ちょっと時間が経ってしまいましたが、Web2.0EXPOの取材をもとにした「Web2.0産業構造論」みたいな文章を、インプレスの「Web担当者Forum」に掲載していただきました。インプレス「Web担当者Forum」「グーグルは酸素」という話をこのブログでも以前書きまし…

ギークはニンジャがお好き

このところ、我が家の小学生の息子は、テレビ番組といえば「Mythbusters」しか見ない、といっていいほどはまっている。Discovery Channelというサイエンス系の地味なチャンネルで、「都市伝説」を本当かどうか、実証してみる番組なのだが、やっているのが長…

アメリカンとコンチネンタル − 携帯キャリア戦略

・・・という話を英語ブログとNews Vineに書いた。朝食メニュー、じゃなくて、携帯戦略の話。News Vine entryアメリカというのは、携帯電話業界においては「文明の十字路」みたいなところだ。欧州流のやり方と、アメリカ型というか日本型というか、とにかく…

Pandoraの海外配信中止とDigg炎上

Pandoraは、Web2.0系インターネット・ラジオの代表格。私はこのサービスのヘビーユーザーだ。好きなアーティスト名や曲名を入力すると、それと共通の要素のある曲の候補を次々と流してくれる。好きなら「Thumb up」、嫌いなら「Thumb down」をクリックしたり…

今度はなんとうちの近所の中学校で・・・

いつもはこんなことこのブログには書かないのだが、この1週間ばかり、近所で痛ましい交通事故がやたら相次いで、なんだか怖くなってきたので書いてしまう。先週、ダンバートン・ブリッジの入り口で、作家のデビッド・ハルバースタム氏が事故死。日曜日は昨日…

マッカーサー・メイズのメルトダウン

日本どころか、アメリカ国内でも全国版ではあまり報道されていないので、ご存知ない方も多いと思うが、この近所(サンフランシスコ・ベイエリア)では大変な騒ぎになっている。一昨日日曜日の夕方、サンフランシスコからベイ・ブリッジを渡った対岸のオーク…

邦画セントラルのサイトとブログ中止のお知らせ

このところ、これまでに増して忙しくなり、体調までおかしくなってきたので、何かをやめざるを得なくなってきてしまいました。子育ても仕事もやめるわけにいかないので、半分趣味でやっていた、邦画の英語情報サイト・ブログの活動を中止することにしました…

Web2.0のイケメン化に見るキビシイ現実

さて、前回は極めて前向きにWeb2.0論を書いたが、今回はややシニカルに現実を直視しようと思う。前々回のエントリーで「Web2.0にはイケメンが多い」と書いた。これに対してのコメントと、だいぶ前に「ギークのイケメン化現象」について書いたときにいただい…

豊かな時代の究極の楽しみは「クリエイトすること」、それがWeb2.0

昨日はWeb2.0EXPO会場で、日本から来た友人たちと何人も会えた。皆、シリコンバレーの元気さ加減を羨ましく思っている口ぶりだったので、「でも日本も景気いいじゃん、最近は何が面白いの?」と水を向けても、あまりパッとした答えが返ってこなかったので、…

Web2.0 Expo 雑感

今日のキーノートで一番面白かったのは、HitwiseのBill Tancer氏の話。Hitwiseは、ウェブサイトの活動を測定するサービスで、今回は「世界初公開」の統計数字をいくつか出してくれた。参加型(=Web2.0系)サイトの代表としてYouTube、Wikipedia、Flickrの3…

Web2.0 EXPO 開催中

珍しく、CTIA以外の展示会を取材することになり、サンフランシスコのMoscone CenterでやっているオライリーのWeb2.0 Expoに出かけていった。それにしても、市内に朝8時半に着くように出るのはつらい・・・(しかし、このティム・オライリーのファッション・…

記事掲載のお知らせ 「スマートフォン」

KDDI総研R&A誌4月第一号に、私の書いた記事が掲載されましたのでお知らせします。ウェブで全文読めますのでご参照ください。「スマートフォンに見る米国型ケータイ文化とその影響」なお、この写真は全く記事とは無関係です。カリフォルニア中央平原にあるア…

「目」のお次は「耳」の発達障害

これまで何度か、上の息子の「視覚発達障害による学習障害」についてここに書いてきた。完全に治ったわけでもないが、種々のセラピーのおかげでなんとか軌道にのってきたところで、今度は下の息子の番となった。彼は今5歳、日本でいうと幼稚園の年長組である…

大企業で働くのも悪くない

梅田さんが戦っている。孤立無援で敢えて戦っているように見えるので、こういうテーマは苦手な私だが、私なりにちょっと考えてみることにした。「「個」として強く生きること」と「ウェブ・リテラシーを持つこと」の関係 - My Life Between Silicon Valley a…

カルロス・スリムの大活躍!AT&Tのテレコムイタリア買収劇

いや、AT&Tがこのところ拡張政策を続けていたとか、テレコムイタリアの携帯子会社TIM(Telecom Italia Mobiles)はイタリアで唯一残った民族系携帯会社だとか、だからAT&T・America Movil連合軍による買収はイタリア政府が反対しているとか、それでもテレコ…

日本で習わないアメリカ英語 学校編

CTIAから帰って疲れ果て、マジメなことを書く元気がないところへ、渡辺千賀さんの「カタカナ英語」を読んだので、対抗することにした。シリコンバレー出版記念パーティー | On Off and Beyond人事異動の季節、お子さんを連れてアメリカ転勤という方も多いと…

CTIA雑感、特にソニーエリクソン端末の復活

それにしても、これほどキーノートのつまらないCTIAは初めてだった。これまでも、中身があんまりないなぁ、と感じることはあったけれど、それでも一応は大手メーカーやキャリアのトップが出てきて、顔を見に行くかという価値はあったけれど、今回はそれもあ…

無線と固定を隔てるものは「技術」ではなくて「人」

無線展示会「CTIA」に来ている。今日はまだpre-showなので、人もまばらで快適だ。といっても、もう昨日から仕事は始まっていて、いろいろ人と会って話を聞いたりしている。まーちょっと、こりゃー大変だなー、と思うところもあって、これは説明するのが大変…

ギークの会最終連絡

しつこく最終連絡です。来週(日本時間ではもう今週、ですか・・)、フロリダのオーランドで開催される携帯電話展示会「CTIA」の日本人出席者で集まって、ギーク・トークをする会をやります。日時と場所は、下記のとおりで最終決定いたします。日時: 3月28…

どっちつかずの子供を育てる覚悟 --- 私が日本を捨てられない理由

梅田さんの人気エントリーの尻馬に乗って、ちょっと書いた反応を思いがけず多くの方に読んでいただいた。読み返すと、はてブのコメントにもあったが、話の半分しか書いていない、つまり「どっちつかず」のもう半分のほうを書いていないことに気がついたので…

「なんでもギークの会」日時仮決定のお知らせ

以前お知らせした、オーランドCTIAでのオフ会、「なんでもギークの会」の日時と場所を仮決定しました。「なんでもギークの会」とは、(別にギークでなくてもいいのですが、)日本人の参加者の方が集まって、飲みながらわいわいお話しましょう、という会です…

どっちつかずの子供になれ! --- 私が子供をアメリカで育てようと決意しつつある理由

以前、人生の先輩でありお世話になっている方から、「子供をそろそろ日本に連れて帰らないと、どっちつかずの子供になってしまう。それはやめたほうがいい。」と親身にご忠告をいただいたことがある。それで、ずいぶん迷った。その方のおっしゃっている意味…

広告ベースのWeb2.0商売にとって、アメリカは「約束の地」といっても過言ではないのだ

Newsvineで、「Web2.0系サイトが、欲しくない場所のお客がいっぱい来て困っている」話を見つけた。そーいえば、日本人がYouTubeをいくら使っても、広告商売にならないからメーワク、という話があったなー、と思い出し、英語ブログに書いてみた。http://hogac…

トップSNSの天井と「ネットワークの外部性」

数日前に森祐次さんが、日本と米国・韓国のSNS文化の違いを書いた記事が人気になった。特に、韓国では意外に携帯からのSNSへの記事アップロードが少ない、という話が興味深かった。日本のSNS利用はもう限界なのか - CNET Japanでも、もしかしたらSNSの「最大…

Japan Tech Blog 移動しました

3月初めから書き始めた英語ブログですが、やはりVOXではいろいろと機能が足りず、Typepadのほうに移動することにしました。アクセス解析がないとか、各種Widgetがないとか、その辺はまだいいのですが、トラックバックを飛ばす機能もないのか、私の探し方が悪…