2006-01-01から1年間の記事一覧

 「大人」と「ウェブ世代」のはざまで考える

今朝読んだ日経新聞で、「2006年エコノミストが選ぶ経済・経営書」の第二位に、梅田さんの「ウェブ進化論」がはいっていた。ご自身でも「驚いた」とブログに書いておられるが、私も「へぇ〜!」とつい思った。推薦のことばとして、「知力ある日本の大人たち…

記事掲載のお知らせ 「Japanese film industry's new ecosystem」

またまた映画の話なのですが、慶応大学デジタルメディアコンテンツ機構のニュースレター、DMC Onlineに、英語の記事を寄稿しました。11月前半のAFM(アメリカン・フィルム・マーケット、映画の見本市)での取材をベースに、日本における「邦画ブーム」の状況…

外側へと拡大するネット、そしてWeb2.0の先祖返り

梅田さんにWeb2.0という言葉を教えてもらってからそろそろ1年半、その要素をなすLong TailだのArchitecture of Participationなどまで含めるともう2年近くなるのかな。流行語として消費されるようになったWeb2.0はそろそろ飽きてきたので、もう流行遅れなん…

世界テレコムニュース拾遺:PCCWのドタバタ顛末

ここしばらくのニュースを見ていたら、極めて個人的かつ局地的に面白い話があったのだが、どこにも書くところがないので、ここに書いちゃうことにした。香港のPCCWが、夏頃から、どこが買収するのなんだのと大騒ぎをしていたのは知っていた。PCCWといえば、…

記事掲載のお知らせ 「Web2.0/クラウドコンピューティングと通信インフラ」

「KDDI総研R&A」誌に上記記事を掲載いたしました。今日からウェブでも公開されましたので、ご参照ください。調査・出版情報 | KDDI総合研究所 海部記事

MNP問題とテレコム人材難の考察

携帯電話の番号ポータビリティ(MNP)で、ソフトバンクが炎上しているとか。あー、やっぱり・・という感じではある。アメリカで番号ポータビリティをやったのは、もう2年ぐらい前だったかな?このときも、当初AT&Tワイヤレスだけがトラブル続出で、FCCにお呼…

Googleの後にGoogleなし、CiscoのあとにCiscoなし

YouTube−Googleの買収話が出て、「しかし、今回のWeb2.0ブームでは、ついに単独で生き残るところはなかったな〜」という感想をふと持った。すると、ここしばらくのWeb2.0がらみの買収をキレイに整理してくださった方が出現。メディア・パブ: Web2.0企業の買…

セクシーなブラックベリー「パール」は、アメリカ型携帯文化の一つの完成形

美しいけれど若すぎる男に惚れてしまうが如く、ブラックベリー・パールに魅入られてふらふらと購入してしまった。発売からまだ1ヶ月そこそこだし、キャリアもTモービルしか対応していないので、本当ならもうしばらく待ってから買うのが正しいのだけれど、も…

湯川れい子とネットの新型「ブランド」バトル

日経新聞に掲載された湯川れい子さんの「立ち読みは犯罪」発言が炎上している様子だ。http://homepage.mac.com/naoyuki_hashimoto/iblog/C478131471/E20061002165618/index.html私も出典記事を読んだとき、いまどきこんなことを・・と目が点になった。まぁ、…

記事掲載のお知らせ

慶応大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構の英語オンラインニュースに不定期寄稿することになりました。第一回は、6月のニューヨーク・アジア映画祭の記事を書きました。今後は映画と、コンテンツとデジタル・メディアとの融合分野の両方を書く予定…

iPod映画とDVDは競合しない(私的には)

iTMSの映画ダウンロードが好調らしい。一方、下記のようなご意見もあり、興味深く拝読した。ジョブスマジックもこれまでか? - California Sky - アメリカのビジネスと株を考える Expired世の中的には、特に価格設定をめぐり、アップルとウォルマートとの競…

iTunesで映画を買ってみた!

このところ、アマゾンもアップルも映画のダウンロード販売を始めた。こんど、家族でヨセミテまで車で旅行する(片道4時間)ことになり、車内で子供が見るのにちょうどいいので、iTunesで映画を買ってみようと思った。まずは、Radio Shackへ行って、テレビにi…

 「電車男」米国公開と、日米オタク文化

昨年日本で大ヒットした「電車男」が米国で今週から公開されます。この配給を手がけたのは、長年にわたって米国で「少年ジャンプ」などのマンガやアニメを販売してきた会社の兄弟会社、Viz Picturesです。Viz Picturesの創業者、堀淵清治さんにインタビュー…

世界で三番目の大金持ち、誰かご存知ですか?

2週間ほど前の「Forbes」に、世界の大金持ちランキング2006年版が出ていたようだ。これって、もしかしたらそのとき大いに話題になって、いまや古い話なのかもしれないが・・・(汗・・・)第一位がビル・ゲイツ、第二位がウォレン・バフェットまではだいたい…

シュワちゃん登場!CTIA-IT展示会

携帯電話業界団体CTIAが主催する、モバイル・無線データの展示会、CTIA-ITがロサンゼルスで開催されている。明日までやっているが、私は月曜の前座セミナーと、昨日・今日だけ見て帰ってきた。秋にやるIT展示会は、春の全体の展示会に比べて規模もうんと小さ…

死屍累々、アメリカのMVNO

これまた、あまり最近のニュースというほどではないのだが、そういえば日本でMVNO解禁(禁止されてたわけではないのだろうが??)という話があったのを思い出したので、ご興味のある方のために、ちょっと参考までに。来週、アメリカの携帯電話業界のお祭り…

日本はホントに、ブロードバンド大国なのか?

みんな、日本では、アメリカはブロードバンドでも携帯でも遅れていて、日本は世界でも最も先進的だと思っているだろう、と思う。確かに、アメリカと日本の格差、というのは今でも何かとある。でも、アメリカでもこのところ、ブロードバンドの普及は急速に進…

なんでもギークの会のおさそい

9月12〜14日にかけて、ロサンゼルスでCTIA IT展示会が開催されます。4月のCTIAのときの「無線ギーク」の会は、やや脱線気味でしたがとても楽しかったので、今回も「なんでもギークの会」(実態に合わせてタイトルを変更します)ができればいいな、と思ってお…

「ケータイ文化先進国」---「アメリカのトレンド」とスマートフォン

こちらのエントリーを大変興味深く読ませていただいた。このエントリーの前半部、CNETに出ていた部分は前に読んでいたけれど、後半のSidekickに関する部分が、とても面白かった。http://www.tarosite.net/2006/08/post_623.htmlなぜかと言うと、「Sidekickは…

アニメと邦画に見る、テレビ局の立ち位置の違い

残念ながら、「ゲド」も「ブレイブ」も「時かけ」も「日本沈没」も見られていないが、趣味の邦画ブログ・サイト(いずれも英語)でこのあたりの日本での趨勢を追いかけている私には、このところとっても面白いエントリーが相次いでいる。「亀田」と「時かけ…

ギークの「イケメン化現象」

ギークといえば、分厚いめがねをかけ、昼夜を分かたずパソコンやゲームに没頭するために運動不足で、ぽっちゃりかひょろひょろのどちらか、顔もどちらかというとブサイク、女性には縁がない、というのが少し前までの世の中一般のイメージだった。アメリカで…

YouTube瀕死説と「Net Neutrality」

またまたYouTube瀕死説がブロゴスフィアで浮上している模様である。メディア・パブ: YouTubeの瀕死説が浮上 http://valleywag.com/tech/top/feature-why-youtube-is-about-to-die-189535.php http://valleywag.com/tech/youtube/one-more-reason-youtubes-in…

YouTubeの「一部引用」について反応-映像のフェア・ユース

いろいろとキャッチアップに時間がかかり、ものすごい亀レスになってしまいました。中島さん、これ読んでくれるかな・・・こちらのブログに対する反応です。Life is beautiful: YouTubeを使ったテレビ番組の「一部引用」の合法性に関する意見募集正確に言う…

「国家の品格」是々非々(その2) --- 格差社会編

前回もそうだったが、今回も「国家の品格」の本の感想そのものというより、このベストセラー本に便乗して、単に自分の考えを述べようと思う。本の中で、最近はやりの「格差社会」についても触れられている。年功序列、終身雇用のやさしい世の中に戻るべきだ…

YouTubeが進化した、「ミドルテール」系サイトたち

相変わらずYouTubeをめぐる議論がにぎやかで、ますます面白くなってきた。私としては、だいぶ前から思っていたとおりの状況になりつつあるので、さらに面白がっていたりする。ARTIFACT ―人工事実― : 通信業界「僕たち魅力的なコンテンツを作る能力はないんだ…

日系アメリカ人の歴史

今日はちょっとした、当地関連の話題。芸能ニュースをあさっていたら、第二次大戦中の日系人収容所での野球を題材にした映画、「アメリカン・パスタイム」というのが作られている、という話を読んだ。中村雅俊とジュディ・オングが主演だそうだ。http://www.…

「国家の品格」是々非々(その1) −−− パラダイス鎖国編

例年のように、しばらく日本にいた。しっかりブログをアップデートせよ、と某所からプレッシャーをいただいたのだが、子供中心の休暇日本滞在中は頭が全く働かず、やはりできなかった。申し訳ない。さて、日本にいる間に、藤原正彦著「国家の品格」を読んだ…

ビジョン・セラピー経験談(下)

(上)の続き。冬の間、あまり進歩がないどころか、やや後退の兆しすら見えて、息子はガッカリ、亭主はイライラ、私はオチコミの状態が続いた。そして、転機が訪れたのは、4月だった。追加分のセラピー期間を半分ぐらい過ぎた頃、ビジョン・セラピストが、…

ビジョン・セラピー経験談(上)

現在小学校4年生の読み書き障害の息子が、3年生のときからビジョン・セラピーを受けてきた経験を、上下二回にわたって書く。視覚発達障害については、下記エントリーを参照。視覚発達障害・ディスレクシア・学習障害(LD)・ADHDの区別と、特に「視覚」に…

視覚発達障害・ディスレクシア・学習障害(LD)・ADHDの区別と、特に「視覚」について

わが息子のビジョン・セラピーについて、何度か書いてきたが、「お子さんが読み書き障害と診断された」という方からコメントをいただいたので、少し繰り返しになるが、ここまでに自分でわかってきたことも含め、再度これらの障害について、経験的にまとめて…