アメリカ

ガラパゴス化しているのは、「カリフォルニア共和国」かそれとも「保守アメリカ」か

「ビジネスアスキー」の小さいコラムに、「ガラパゴス化するカリフォルニア」という記事を書いた。4年前の大統領選挙のときからずっと感じていることで、リベラルな北カリフォルニアに住んでいると、「右傾化」していく保守アメリカの人々の考えていることが…

人をうまく叩く技術

中山「元」国交相の話のおかげで、すっかり日本じゃかき消えているようだが、アメリカでは先週末のオバマvs.マケインの討論の世論調査の結果がぼちぼち出て、オバマがやや優勢と伝えられている。私の住む北カリフォルニアは、前の選挙のときから一貫して反ブ…

キャンプのパラドックス

アメリカ人はキャンプが大好き。でも、我が家は、私も亭主も日本人で、キャンプには縁がなく育ってきており、キャンプというとテントとか用具を揃えて・・・と考えるだけで面倒になってしまうクチなので、これまでアメリカに住んでいてもほとんどキャンプを…

ふたつの「駅前事情」

前回の突っ込みどころ満載のエントリーのついでにもう一つ、日本の電車系思い出話を。下記、まじめに分析したワケではなく、「住民」としての単なる感想です。ハイ。念のため。日本滞在中、一回だけ映画を見に行くことができた。実家のある駅の近くには、昔…

「税金を上げろ」という住民運動

学校のPTAから、今日も今日とて一斉メールが来ている。中味を亭主に説明した。私「パーセルタックス(市に対して払う不動産税)を上げろ、という話で、タウンミーティングがあるんだって。」 亭主「え?誰が?シュワルツネッガーが上げろって言ってるの?」 …

レモネード・アントレプレナーシップ

この間の日曜日、夏のように暑い日だった。私は体調が悪くてぶっ倒れていた。こういうときに限って、亭主は出張中。友達何人かに電話してみたけれど、ちょうど春休みの初めだったので皆不在。ほっといたら子供たちは一日中Xboxに張り付いている。かろうじて…

なぜ「チャイニーズ」は、落ち込んだ場面の食べ物なのか?

今日は(も?)手抜きで、夕食はチャイニーズのテイクアウト。で、あの全米標準化された紙箱にはいった焼きそばをつつきながら、10歳の息子が言った。子「だいたい、こうやって紙箱からチャイニーズを食べるのって、テレビや映画だと必ず落ち込んだときの場…

ヨーロッパ人の英語と「Halo3」で考えたこと

非英語圏ヨーロッパ人って、どうやって英語を勉強するんだろう、と時々不思議に思う。だいたい、彼らは英語がとても上手である。貿易立国がどうしても必要な小さな国はともかく、ドイツとかロシアとかの大国で、どうやってあんだけ英語ができるようになるの…

ドル安、大迷惑!!

久しぶりに、日本とアメリカ以外の国に行った。お正月からメキシコのロスカボスに数日間の家族バケーション。いろいろ考えるところがあったけど、まずはひとつだけ・・・ドルが安いことをまざまざと実感。アメリカにずっといると気がつかないけれど、メキシ…

「銃乱射事件」と「ケータイ小説」の間

佐々木俊尚さんの下記の記事を読んで、「ハタ」と思った。ソーシャルメディアとしてのケータイ小説:佐々木俊尚 ジャーナリストの視点 - CNET Japan閉塞感をもって地方に住む若い人たちが、「リストカット」や「援助交際」などのキーワードに「自分の現実とは…

「レミーのおいしいレストラン」に見る、「北カリフォルニア文化」の魅力

日本題上記、英語原題「Ratatouille(ラタトゥイュ)」のDVDがNetflixでやっと来たので、子供と一緒に見てみた。私はネズミが嫌いなので最初はちょっと引いていたのだが、意外に面白かった。これまでの「特殊効果」や「CGアニメ」といえば、その技術の使い道…

農業と半導体とヒッピーの共通点 - 北カリフォルニア1960-70年代

昨日のエントリーの続き。さて、たまたま私が少々知っている北カリフォルニアの代表的農業、ワインとアーモンドは、意外に歴史が浅い。それなのに、始まるとすごい勢いで世界のトップになってしまう。ワインでは、最初にカリフォルニアにワイン製造が持ち込…

パワフルな「産業」としてのカリフォルニア農業

ウチの家系は先祖代々サラリーマン(江戸時代も下級武士=サラリーマンだったらしい)で、住んだことのあるところも都会か郊外なので、私は農業というものに対して実感がない。仕事でもこれまで全く縁がなかった。それが、たまたまこのところ、ワインから始…

マイクロ・マス経済の時代 - ウォルマートの落日

今週、久しぶりに最後まで読んだウォールストリート・ジャーナルの記事、「ウォルマート時代の終わり」。Wal-Mart Era Wanes Amid Big Shifts in Retail - WSJウォルマートと言えば、ご存知、世界最大のスーパーマーケット・チェーン。郊外の大型店舗であり…

「稚児のそら寝」的に、オープンシステム出産経験談を書こう

はてブで、奈良の妊婦なんたら事件がたくさんマークされている。昨年の奈良の事件からたまたま興味があって読んでいたので、ちょっといろいろリンクを読んでみたたら、「医療崩壊」の対策として「オープンシステム」を提唱している人がいるそうだ。奈良「産…

家庭内労働力の確保はラクじゃないのだ

少し前に、チャドル話にケチつけたが、その続きの話。チャドルの問題じゃぁないだろうが・・・ - Tech Mom from Silicon Valley「家庭内労働力」が世の中に存在したとしても、それだけじゃ我が家の問題は解決しない。その二つの間をつなぐ「マネージメント」…

シリコンバレーの「チープ・シック」

「チープ革命」と呼ばれるIT運用コストや起業コストの低下、の話ではない。当地のコンサルタント仲間の先輩と文房具の話をしていたとき、こんな話になった。「最近、ベンチャーの人って、プレゼンにパソコン使いませんね。カラーでプリントアウトした紙をバ…

あまりにも地元の悲劇 一家心中、日本人の奥さんと娘さんも・・・

今朝のサンフランシスコ・クロニクルに、アメリカでは珍しい一家無理心中の事件が報じられていた。お母さんは皮膚科のお医者さん、お父さんはそのクリニックを経営し、小学校と幼稚園ぐらいの幼い二人姉妹、という、バークレーに住む家族。公園の駐車場で、…

ギークはニンジャがお好き

このところ、我が家の小学生の息子は、テレビ番組といえば「Mythbusters」しか見ない、といっていいほどはまっている。Discovery Channelというサイエンス系の地味なチャンネルで、「都市伝説」を本当かどうか、実証してみる番組なのだが、やっているのが長…

今度はなんとうちの近所の中学校で・・・

いつもはこんなことこのブログには書かないのだが、この1週間ばかり、近所で痛ましい交通事故がやたら相次いで、なんだか怖くなってきたので書いてしまう。先週、ダンバートン・ブリッジの入り口で、作家のデビッド・ハルバースタム氏が事故死。日曜日は昨日…

マッカーサー・メイズのメルトダウン

日本どころか、アメリカ国内でも全国版ではあまり報道されていないので、ご存知ない方も多いと思うが、この近所(サンフランシスコ・ベイエリア)では大変な騒ぎになっている。一昨日日曜日の夕方、サンフランシスコからベイ・ブリッジを渡った対岸のオーク…

日本で習わないアメリカ英語 学校編

CTIAから帰って疲れ果て、マジメなことを書く元気がないところへ、渡辺千賀さんの「カタカナ英語」を読んだので、対抗することにした。シリコンバレー出版記念パーティー | On Off and Beyond人事異動の季節、お子さんを連れてアメリカ転勤という方も多いと…

日系アメリカ人の歴史

今日はちょっとした、当地関連の話題。芸能ニュースをあさっていたら、第二次大戦中の日系人収容所での野球を題材にした映画、「アメリカン・パスタイム」というのが作られている、という話を読んだ。中村雅俊とジュディ・オングが主演だそうだ。http://www.…

アメリカ人の育て方3.3 - 「子供がいるからカッコいい」

いい加減に、3のバージョンアップはやめようと思っていたのだけれど、また追加したいことが出てきてしまった。「文句言うなら、まず自分でやってみましょう」という、いただいたトラックバックの題を見て、そうだそうだ、私も人のことばっかじゃいけない、と…

アメリカ人の育て方3.2 - 次の均衡点

渡辺千賀さんが、私の書いたものとも関連する、いつもながら面白い記事を書いてくださっている。ここに掲げてある、女性の就業率と出生率の相関グラフを見て、またインスパイアされてしまった。このグラフを、真ん中あたりに横線を引いて二つに分けると、上…

アメリカ人の育て方3.1 - 女神復活

「親に甘〜いアメリカ」の話について、多くの方に読んでいただき、コメントやトラバでいろいろご意見もいただき、ありがとうございました。で、この話について、少々補足したい。このあたりを誤解されている方はおられないようなので補足の必要もないのだが…

アメリカ人の育て方3 - 親に甘〜いアメリカは高出生率

このシリーズに関しては、「日本はこういうところがダメだ」という書き方はなるべくしない方針でやってきたのだが、いくつか日本の特殊出生率1.25について、アメリカと日本の比較の話を読んでしまって、つい言いたくなってしまった。出生率向上は米国にも学…

アメリカ人の育て方2 --- 豊かな時代に子供を育てるノウハウ

相変わらず、日本ではニート問題などに対し、「食うに困らぬ豊かな時代になって、ハングリー精神がなくなった」とか、「日本人の心を失ってしまった」とか言う人たちがたくさんいる。まぁ、今に始まった話ではない。私が子供の頃も、親や先生の世代から、「…

アメリカ人の育て方

ウチの息子は、アメリカの現地校と日本語補習校の両方並行して行っているので、両国の子供の教育の進み具合がつぶさにわかって、なかなか面白い。アメリカといっても、州によって教育要綱が違うので、下記はカリフォルニア州の話。一般に算数は日本のほうが…

遊園地2.0? レゴランド vs. ディズニーランド

春休みに、家族でレゴランドに行ってきた。南カリフォルニアの遊園地といえばディズニーランドがもちろん有名だが、我が家はいつも、それより車でさらに南へ2時間ほど、サンディエゴのすぐ北にあるレゴランドに行く。あの、ブロックを組み立てて遊ぶレゴの遊…