ヨーロッパ人の英語と「Halo3」で考えたこと

英語圏ヨーロッパ人って、どうやって英語を勉強するんだろう、と時々不思議に思う。だいたい、彼らは英語がとても上手である。貿易立国がどうしても必要な小さな国はともかく、ドイツとかロシアとかの大国で、どうやってあんだけ英語ができるようになるのかな、と不思議に思う。どちらの国にも行ったことすらないので、もしご存知の方がおられたら教えてほしい。

私が高校生で初めてアメリカに来たとき、ヨーロッパ人も旧植民地のアジアの人も、みんな英語には苦労していなかった。直接のコンタクトがあった留学生仲間で、日本人と同じレベルだったのは、同じく植民地の経験のないタイの人とか、スペイン語圏の人とかだったのを覚えている。

なんでこんなことを思い出したかというと、ウチの子供Sが「Halo3」をやった話が面白かったからだ。ウチはXboxがないので、彼は友人Mの家にあがりこんでHalo3を一緒にやる。私はやったことも見たこともないので、以下はすべて子供の説明による。

これだと、ネット経由で音声チャットしながら対戦できる。世界中から参戦でき、どこから来ているかがわかる。そのときは、その友人M(アメリカ人)のほか、イギリス、ドイツ、ロシア、日本、韓国、中国などの人がいたそうだ。ふむふむなるほど、それらしい国が並んでいる。「日本人は、福岡と、北海道と、東京から来てたよ」ということだそうだ。

で、その中で日本人と韓国人だけが、自分の国の言葉で話し、それ以外は訛りのある英語でチャットに参加していた。で、友人Mが日本人を撃ったところ、日本語で何か言い出したので、Mくんは息子Sに「日本語だ。なんて言ってる?」とヘッドセットを渡してきた。向こうは「アメリカ人にやられた」とかなんとか言っていたらしい。でSがいきなり「なんだよー、いいじゃないかよー」とかなんとか、突然日本語で言い返したので、日本人はぶったまげたそうだ。

それまで、アメリカ人Mは、何人かにやたら標的にされて追い回されていたらしい。(苦笑・・あー、ブッシュのおかげー・・・)それで、ここで微妙に意思の疎通ができた日本人と組んで、追い回していたヤツに反撃してやっつけた、のだそうだ。

なんだか、アメリカと日本が一緒になって沈没しつつある現実の世界を微妙に反映しているようで、ちょっと悲しくなってしまうけど。

で問題は、日本人と韓国人以外は、英語で参戦していた、ということだ。声もいろいろ変えられるので、プレイヤーは子供なのか大人なのかはわからない。でも、政治とか商売とかの高いレベルじゃなく、ゲームの中ですら、ヨーロッパ人とアメリカ人は英語でまとまることができるんだな、と痛感しちゃったわけだ。

このとき、日本語で「アメリカ」と意思疎通ができた日本人のプレイヤーが、特にもし息子と同じような子供だったら、その面白さに目覚めてくれたらいいのにな、と思う。今度は、自分でもそのうち英語でやってみよう、と思ってくれたらいいな、と思う。