世界で三番目の大金持ち、誰かご存知ですか?

2週間ほど前の「Forbes」に、世界の大金持ちランキング2006年版が出ていたようだ。これって、もしかしたらそのとき大いに話題になって、いまや古い話なのかもしれないが・・・(汗・・・)

第一位がビル・ゲイツ、第二位がウォレン・バフェットまではだいたい誰でも思いつくだろうが、第三位になんとメキシコのカルロス・スリム氏が浮上しているのだ。私のブログを読んだことのあるテレコムおたくの皆様は、彼について私が何度か書いているのをご記憶と思う。

Forbesのカルロス・スリム氏の記事(写真あり)
カルロス・スリム (Carlos Slim)の野望 - Tech Mom from Silicon Valley

もともと、途上国によくある、いろいろな事業を経営する財閥だったのだが、1990年の国営電話会社テルメックスの民営化に際し、フランス・テレコム、SBC(現AT&T)と組んで同社を落札したところから、彼の通信長者への道のりが始まる。テルメックスは、固定電話だけでなく携帯電話も持つので、彼が事実上、メキシコの最大の通信事業支配者となった。その後、パートナーのSBCと組んで、アメリカ・モビルという持ち株会社を設立して、中南米各国の携帯電話会社の株を買い集める。1990年代後半、インターネット・ブームで景気がよかった頃に、アメリカの地域電話会社は、中南米で携帯電話ライセンスの入札に参加して多くを落札したが、バブル崩壊後にはすっかり撤退モードにはいった。そのときに、アメリカ人が手放した携帯株を、スリム氏が拾ってまわったのである。

携帯株だけでなく、長距離電話でも、ブラジルでMCIが持っていたエンブラテルの株を買い取り、MCIと縁ができた。さらにその後、テルメックスはMCIの株を買い進む。そして、その後MCIがベライゾンの買収されたため、彼はベライゾンとも縁ができた。アメリカの通信業界で、いまや生き残った2大勢力両方とつながっている。

米国内でも、一時は消滅寸前だった新興長距離電話会社、XOコミュニケーションズの買収劇に登場したり(これは失敗に終わった)、米国最大のMVNOを実は経営していたりする。

死屍累々、アメリカのMVNO - Tech Mom from Silicon Valley

過去のForbesをちょっとたどったら、2004年は圏外、2005年に第四位で、今年第三位。ポール・アレンサウジアラビアの王子などを抑えて、堂々の第三位までのしあがっており、ちょっと驚いたので思わず書いてみた。