日本

日本ガラパゴス なつやすみにっき(3) ユネッサンを作った人はエライ

子供たちが毎年夏休みに日本に来る最大の楽しみは、箱根の温泉遊園地「ユネッサン」。いまさらの有名行楽地だろうし、私も毎年のことでいまさらなのだが、今年もまた感心してしまった。日本でもアメリカでも、遊園地はいろいろ行ったが、ここほど、「ほしい…

日本ガラパゴス なつやすみにっき(1) 「パラダイス鎖国=今川義元」説

毎年のように、子供の体験入学のために日本に来ている。昨日は、昼過ぎから東京で予定があり、地元の駅にたどりついたところで猛烈におなかがすき(時差でやたら早起きする子供につきあって、朝5時半とかに朝ごはんを食べるので・・)、昼ごはんにはまだ早…

お久しぶりの「パラダイス鎖国」と「情報発信」を閉ざすことについて

「パラダイス鎖国」という話をこのブログに書いたのは2年前のことで、そろそろ書くことも尽きているので今更なのだが、たまたま雑誌に「パラダイス鎖国について書いてください」という依頼があり、まーいっぺんぐらい活字になるのも悪くないかな、と思って…

どっちつかずの子供を育てる覚悟 --- 私が日本を捨てられない理由

梅田さんの人気エントリーの尻馬に乗って、ちょっと書いた反応を思いがけず多くの方に読んでいただいた。読み返すと、はてブのコメントにもあったが、話の半分しか書いていない、つまり「どっちつかず」のもう半分のほうを書いていないことに気がついたので…

ハワード・ストリンガーがまたバクハツ - ソニーはまた日本では隠しにかかるか

今朝のウォールストリート・ジャーナル(土曜版)一面トップのハワード・ストリンガーのインタビュー記事はなかなかすごい。確か、前にも彼はこんな感じで、日本のプレスには言わないようなホンネを外国プレスに話して物議をかもしたことがあったと記憶して…

「産む性」について一言・・・

このところ、脊髄反射エントリーばかりになってしまっている。この次には、マジメに日本の携帯電話業界の大騒ぎについて書くつもりなのだが、なかなか頭の余裕がないので、またまた脊髄反射をひとつ・・当地では、サンフランシスコのイケメン市長、ガビン・…

「国家の品格」是々非々(その2) --- 格差社会編

前回もそうだったが、今回も「国家の品格」の本の感想そのものというより、このベストセラー本に便乗して、単に自分の考えを述べようと思う。本の中で、最近はやりの「格差社会」についても触れられている。年功序列、終身雇用のやさしい世の中に戻るべきだ…

「国家の品格」是々非々(その1) −−− パラダイス鎖国編

例年のように、しばらく日本にいた。しっかりブログをアップデートせよ、と某所からプレッシャーをいただいたのだが、子供中心の休暇日本滞在中は頭が全く働かず、やはりできなかった。申し訳ない。さて、日本にいる間に、藤原正彦著「国家の品格」を読んだ…

パラダイス鎖国に関する補足

この前のエントリーを、おもいがけず多くの方に読んでいただいたが、以前の私の一連のパラダイス鎖国に関する記事を読んでいない方に不親切だったと思い直し、遅ればせながら簡単に補足しておく。パラダイス鎖国とは、「自国が住みやすくなりすぎ、外国のこ…

アンチ・パラダイス鎖国(その8)--- 問題は大企業のパラダイス鎖国

ある日本の大企業の方とお話する機会があった。その方はアメリカで事業開発を担当されており、日本側に状況を説明して理解してもらうのが大変、とこぼしておられた。よくある話である。私も経験がある。私がNTTにいたのは、まだNTTに国際事業が許されていな…

アンチ・パラダイス鎖国 (その7)--- 頑張れ、日本映画

昨日、「ハウルの動く城」がアメリカで売れなかった話を書いたばかりなのに、今朝この映画がアカデミー賞にノミネートされてしまったので、言い訳を書かなければいけなくなった。昨年はピクサーがお休みの年だったし、ドリームワークスも「シュレック」シリ…

アンチ・パラダイス鎖国 (その6)--- 日本製アニメは「東洋の魔女」時代のバレーボールか?

半年ほど前に「パラダイス鎖国」の話をブログに書いて、思わぬ反響があった。パラダイス的新鎖国時代到来? - いいのかいけないのか?(その1) - Tech Mom from Silicon Valleyそのときは「いいのやら、悪いのやら」と煮え切らないことを書いたのだが、今…

映画「蝉しぐれ」と日本人の美徳

現在、仕事で日本滞在中で、昨夜は念願の「蝉しぐれ」を見てきた。あまりの感動に、終わったあと何をすればいいのかわからなくなって、ぼーっとしていた。いろいろな要素の詰まったストーリーだが、あとで公式サイトで試写会を見た人のコメントを読むと、「…

在外選挙はホントに大変だった・・・

「在外邦人に投票権がないのは違憲」という最高裁の判決が出たのには驚いた。セオリーから言えばその通りだとずっと思っていたが、日本全体への影響を考えれば大したことはないものだし、問題にされることもないのかと思っていた。日経新聞によると、総務省…

選挙に見る日本の新しい時代と「集団知」

岡目八目という言葉があるが、今回の選挙の経緯や評価などをアメリカのプレスで読んでいると、日本のプレスに比べて分量が少ない分、すっきりまとまってわかりやすい。特にウォールストリート・ジャーナルは、以前からなかなか秀逸な記事を書いていると思う…

Middle Tailとパラダイス鎖国へのささやかな試み

少し前から、「パラダイス鎖国」の話を連載で(ブログの場合、そう呼ぶのかは不明だが)書いている。(まだ続くのだ・・)当然のことながら、この状態はよくない、と思っているからやいのやいの書いている訳だが、言うだけ言って自分で何もやらないというの…

パラダイス的新鎖国時代到来(その5)- 北カリフォルニア風アジアン・フュージョンにおける寿司の地位

我が家の近くに、「食べ放題オール・アジアン・バフェ」ができたので、昨日亭主と一緒にお昼を食べに行ってみた。なんと、外まで長い列ができている。はいると、まずメキシコ人とアジア人の寿司職人が3人で握っている寿司のカウンター。普通の握りよりも、…

パラダイス的新鎖国時代到来(その4)- 産業編・携帯電話端末のケーススタディ

さて、パラダイス鎖国は、文化や意識の面だけではない。私の専門分野である携帯電話の業界では、「パラダイス鎖国」現象が近年著しい。1990年代半ば頃まで、すなわちアナログ(AMPS)時代には、アメリカでも日本製の携帯電話端末が活躍していた。私も最初に…

パラダイス的新鎖国時代到来(その3)- なお超えがたき言語の壁

私は、母校一橋大学の卒業生のうち、IT産業のプロが集まる勉強会、「IT経営研究会」の末席を汚させて頂いている。ほぼ年に一度、7月の定例会だけに出現する「七夕会員」のくせに、言いたいことばかり言っている失礼な会員で、いつも本当に申し訳なく思って…

パラダイス的新鎖国時代到来(その2) - 「ホテル・ルワンダ」vs.「亡国のイージス」

さて、今回の旅行中に「国」について考えさせられる映画を2本見ることができた。一つは、行きの飛行機の中でみた「ホテル・ルワンダ」。前から見たかった映画である。途上国の果てまで日本製品を売りに行っていた頃に経験した、ドロドロの途上国の現実を久…

パラダイス的新鎖国時代到来? - いいのかいけないのか?(その1)

また1ヶ月も更新をさぼっていたのは、毎年夏の日本での休暇のため。毎年夏に帰るごとに、「日本はどんどん住みやすくなっていくな・・」とぼんやり思っていたが、今年の夏は決定的に、「日本はもう住みやすくなりすぎて、日本だけで閉じた生活でいいと思う…