2006-01-01から1年間の記事一覧

通信の経済学と政策の時代認識

久しぶりにバリバリのテレコム話を書く。日本で、NTTの再々編だか再々々編だかの可能性を含む、通信の競争政策論議がまた盛んになっているようだ。日本の論議の詳細は置いておくとして、その時によく引き合いに出される割に、ちゃんと説明されているのを報道…

Web2.0と対立する2つの世界(その4) 先端者は常に孤独

このところ、グーグルが凡打続きである。昨年後半から、GoogleTalkは「は?何を今頃・・」という感じだったし、GoogleBaseは大山雷動鼠一匹だったし、年初のCESキーノートは「中身なし」と酷評され、そのとき発表されたCBSの番組をGoogleVideoで配信する話は…

Web2.0と対立する2つの世界(その3)幸福なシリコンバレー一族の里

さて、昨日雇用への波及効果が少ないネット企業の話を書いたが、シリコンバレーでは少々事情が違う。例えば、ソフトウェア会社のオラクルは、アメリカ経済全体から見たら、自動車会社や電話会社ほどの経済への波及力はない。しかし、オラクルの城下町である…

Web2.0と対立する2つの世界(その2)なぜネット企業がいつまでたっても異端視されるのか?

これはWeb2.0というより、1.0の人たちも含めてネット企業全般に言えることだ。ライブドア騒ぎのおかげで、「ネット企業」と言えば「アブク銭」「ヒルズ成金」みたいな扱われ方をされるようになってしまった。なぜそんなに手のひらを返すように変わるかといえ…

Web2.0と対立する2つの世界(その1) Web2.0の世界は広がりうるのか?

最近、梅田さんとはてなの近藤さんの対談で、彼の持論「対立する2つの別世界」の話がとりあげられたそうだ。Web2.0的な最先端ネット住人の世界はどんどん加速して先へ行き、それ以外の普通の人の世界との間がどんどん広がりつつあり、その二つの世界の間に…

アンチ・パラダイス鎖国(その8)--- 問題は大企業のパラダイス鎖国

ある日本の大企業の方とお話する機会があった。その方はアメリカで事業開発を担当されており、日本側に状況を説明して理解してもらうのが大変、とこぼしておられた。よくある話である。私も経験がある。私がNTTにいたのは、まだNTTに国際事業が許されていな…

なぜ電話はタダにならないか、なぜスカイプはメインストリームになりえないか

我が家のファックス機から、日本にファックスを送れなくなってしまった。「この番号は今使えません」(英語)などという意味不明なアナウンスが聞こえるだけである。試しに音声電話の回線から同じ番号をかけたら、ちゃんとつながる。それで、早速カスタマー…

アンチ・パラダイス鎖国 (その7)--- 頑張れ、日本映画

昨日、「ハウルの動く城」がアメリカで売れなかった話を書いたばかりなのに、今朝この映画がアカデミー賞にノミネートされてしまったので、言い訳を書かなければいけなくなった。昨年はピクサーがお休みの年だったし、ドリームワークスも「シュレック」シリ…

アンチ・パラダイス鎖国 (その6)--- 日本製アニメは「東洋の魔女」時代のバレーボールか?

半年ほど前に「パラダイス鎖国」の話をブログに書いて、思わぬ反響があった。パラダイス的新鎖国時代到来? - いいのかいけないのか?(その1) - Tech Mom from Silicon Valleyそのときは「いいのやら、悪いのやら」と煮え切らないことを書いたのだが、今…

陽気なIT長者 - 12月の陽光とギーク王国

このところ、あるプロジェクトの関係で、とあるIT起業家大富豪とおつきあいをいただいている。過去にいくつも会社を興し、上場したり大企業に売却したりして富を築き上げてきた、典型的な「serial entrepreneur」である。たとえばスティーブ・ジョブスとかラ…

レゴって、実はすごい次世代テクノロジー・エンタメ企業かも・・

今日からラスベガスでCES(Consumer Electronic Show)をやっている。その関係でいろいろ記事が出ている。その中にこんなのがあった。2006 International CES:LEGOの新世代ロボットはBluetooth対応 - ITmedia NEWS私の子供の頃の記憶では、レゴというと、四…