相続税増税より、「加速生前納税特別措置」や「寄付控除拡大」ではどうか

こんな記事を読んで、少し前に友人たちと飲んだときに出た与太話を思い出した。私は税金の専門家でもなく、こういうふうにしたらどういう影響が他にでるか、とかそういうことは全然考えずに酒の上で出た話、ということで、くれぐれもクソ真面目に突っ込まないでほしいのだが・・・

http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20100409/213921/

経営学では、しばしばお金の「絶対額」だけでなく、「時間軸」を重視する。10年先に入ってくるかどうかわからない大金より、今確実に手元にあるお金のほうが、ちょっとぐらい金額が少なくても価値が高いよね、という考え方。その考え方を応用すると、こうやって金持ちから死んだ後に無理やり収奪することよりも、金額は少なくても、今すぐににこにこ税金収めてもらうほうがいいんじゃないか、というお話。

特に今は、裕福な「団塊の世代」が高齢期にさしかかる一方、子育て世代や就職難の若者にまわる富がない・・という「端境期」だとすると、まとまった税金がはいってくるまで、何十年も先に諸先輩方が亡くなられるのを楽しみに待つ、などという悲しい話ではなく、「加速生前納税特別措置」とかやって、今から5年のうちとかの時限措置で、今資産を査定して、相続税を試算して、さっさと相続税を先払いする人には、○%(かなり大幅、ただし保険掛金みたいに年齢ごとに割引率を変える)割引してあげる、というのはどうだろう。「生前贈与」の上限を引き上げて、贈与税を特別加速割引してあげる、というのもいいかも。

あるいは、アメリカ的に、税金でなく「寄付」によって、お金を払う人が自分でどういうふうに社会に活用されるか、自分できめられるようにする、というのもいいかも。ホームレスの救済を税金でやるのでなく、ホームレス救援NPOに寄付すると税金控除、というやり方。あまり詳しくないのだが、アメリカと比べて日本ではあまり制度として活用されていない(適用範囲が狭い?条件が厳しい?)と聞くので、これも「時限措置」とかいって、今から5年のうちにどんどん寄付しましょう、とやる。5年たったらそのまんまでも別にいいけど、とにかく「今のうちにやっとくと相続税が軽くなる」ということでがんがん寄付させる。

現にお金を回して商売している企業とか現役世代から搾り取るのではなく、「土地」に吸い込まれて死蔵されている富を黄泉の国から引っ張り出して活かす、という発想。

いや、そんだけの話だが。

参考エントリー:
http://d.hatena.ne.jp/michikaifu/20090924/1253823202