選挙に活用したいサイト集と「ネット選挙」のススメ

アメリカの大統領選も、日本の都議会選も、なんといっても自分が投票できない選挙だったので、やはりいまいち自分的には盛り上がりに欠けていたのだが、今回は政権交代のかかった衆議院選で、しかも小選挙区でも海外から投票できるようになった(前回2005年のときは、比例区で「党名」だけしか書かなかったように記憶している)ので、「お、では誰が立候補してるのか調べなきゃ」と、思い立った。やっぱり自分で馬券を買ってないと、楽しくない。

結婚したときに夫の戸籍に本籍地を移してしまい、そこには全く住んだことがないままずっと海外暮らしなので、選挙区がなんやらさっぱりわからないし、もちろん候補者なんて知識皆無。そんな中で、「候補者の考え方や履歴などがわかるような情報・データベースサイト」の話を小寺信良さんの記事で読んだ。で、「お、これはいい」と思ってTweetしたところ、「他にもこんなのが」というRTをいただいたりして、いくつか「情報公開サイト」が見つかった。自分用メモも兼ねて、今までわかった限りここに挙げておくので、皆さまもどんどん活用してほしい。

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http://seiji.rakuten.co.jp/楽天

ちなみに、アメリカの似たようなサイトはこんな感じ。
Vote Smart - The Voter's Self Defense System

まだまだ、過去の個別法案への投票状況とか、細かいデータが足りない部分もあるけれど、「議員立法提出数」とか「委員会出席状況」とかのランキングなどもあり、動画によるご挨拶もアップしてあり、なかなか面白い。かなりのデータが蓄積してあり、できてから何年も経っているようだけれど、これまであまり自分が日本の選挙に関係なかったこともあり、知らなかった。便利な世の中になったものだ。政見放送も街頭演説も見られないけれど、少なくとも候補者がどんな顔してどんな話し方をして、どんな経歴かは、簡単に見られるようになったのだ。ありがたい。

また、興味深いのは「楽天」の「献金」システム。オバマは選挙にTwitterだのFacebookだのを活用したことで有名だが、実のところ、最大の「爆発力」を持っていたのは、ネットによる小口献金の積み重ねだったと私は見ている。必ずしもネット送金ばかりでなく、伝統的な電話+クレジットカードも多かったと思うのだが、とにかくネットで数多くの一般人に呼びかけてお金を集めた。私が前に調べたデータでは、寄付した人の数300万人以上、総額6.2億ドル、一口あたり平均$86、個人献金の比率91%で、これに対しマケインは、個人54%と連邦政府割り当て金23%、総額3.2億ドル*1だったということだ。この豊富な資金をバックに、オバマは選挙後半ではテレビ広告もガンガンやっていた。

マスコミと違うネットの力は、「伝播」の力はマスコミほどでないけれど、「行動」に直接結び付けられる「双方向性」が強力であること。オバマはこれを使って、伝統的な「選挙に力を持つ団体」を超えた個人の力をかき集めることに成功した。

また、「情報公開」というのはネットが生まれたそもそもの目的であり、「元データ」「データベース」としての政治活動の記録を公開して、有権者が活用するためには、最も適したプラットフォームである。「プロパガンダ」「宣伝」ばかりに目が行きそうになるが、こういったデータベースは本来のネットの力を活用する方法として優れている。

日本では、Twitterが使えないとか、まだまだ制約が大きいが、まずは「できること」を最大限に活用しよう。データベースをどんどん使って研究し、賛同する人があれば「献金ボタン」を押してお金を送ろう。(といっても、現在は「楽天カード」を持っていないとできないらしいが・・・)とにかく、できる人から、できることから。

他にも選挙に役立つ「情報公開」サイトやお役立ちサービスをご存知の方があれば、ぜひお知らせください。

*1:出典:The Wall Street Journal、Opensecret.com、Wiredなど