終身雇用不在時代の傾向と対策
私の年齢(49)ぐらいになると、一昔前だったら終身雇用の「恩恵」がようやく感じられる年代だったんだろうと、最近実感する。女性ならば、終身雇用のサラリーマンの奥さんになっていれば、老後まで安泰だし、そろそろ子供も手が離れて、観劇だの旅行だの、のんびりできるくらい。これまた終身雇用の恩恵にあずかれるポジションに限られはするが、男性ならば、出世した人はそれなりに、出世しなかった人もそれなりに、文句をいいながらも仕事にありついていたことだろう。
でも、最近身の回りで、同年代の友人達が、そうではない事態に立ち至った話が多い。それぞれにいろいろ事情があるのだけれど、なにしろ一昔前なら順調にいくぐらいのバックグラウンドや実績や能力のある人たちが、いろいろ困っている話を聞く。このご時世でもあり、またこの年代でもあり。
しみじみ、実感。
50近くなると、これまでやってきたことに圧倒的に縛られ、ポストは限られてくる。子供がいたりなんだりと、制約も多い。失業して「なんでもやります」と言っても、over-qualificationだったり、いろいろと雇う側の都合もあり、なかなかそうもいかない。「unemployed(雇用を解消された)」ではなく、「unemployable(雇用不能)」になる。私も40ちょっと前に、自分はunemployableになったなー、と骨身にしみたもんだ。
それで、乏しい身の回りの事例をもとに、ご同輩や後輩、および自分のために、傾向と対策を考えてみた。
まず、突破口になりやすいのは、子供を通じた社会活動、趣味の人脈、前にちょっとやったサイドビジネス、といった、仕事面でいえば「寄り道」ともいえる部分のように思う。それも、単に消費するだけの趣味ではなく、なんらかの形で他人の役にたつようなプロダクティブな形で何かを残しておくことと、「人任せ」ではなく自分が何か主張なり見方なりを持てるぐらいになっておくこと。スティーブ・ジョブスの卒業式スピーチにあるように、人生、どの寄り道があとで役立つかわからない。できれば、気力も体力もあるうちに、興味のある寄り道に首をつっこんでおくのは悪くないとつくづく思う。
それから、「夫婦共働き」はリスクマネージメントの基本。
最後に、もちろん「健康」は何より大事。
他にも、何かアドバイスがあればコメント歓迎します。
<追記>
コメントやブクマをありがとうございます。皆様のご意見をまとめると、上記のほか・・・
1)手に職をつける
2)早いうちに資産を形成する
3)身なりに心がけるなど、何かと「前向き」を保つ
といったところでしょうか。特に「資産形成」は確かに重要ですねー。終身雇用だと、「大企業への就職」自体が資産みたいな感じに作用(昇給とか退職金とか天下りとかの形で、あとになって価値が増大する)していましたが、それがない時代だと、若くてかせげるときに、不動産や株に投資して資産をつくらないといけないと痛感します。また、それのおかげで、最悪の事態を免れている友人もいます。
なかなか学校の勉強では身につかない部分ですから、若いうちに「投資」「資産運用」の知識を自分で身につけるのがいいみたいですね。