「違法配信」のせいなのかなぁ?

この記事、興味をもったのでちょっとだけ一言。

日本のアニメが世界に「売れない」 生き残りの道は (1/2) - ITmedia NEWS

現状はここに報じられているとおりなのだろうが、さてその原因は「違法配信」や「ファンサブ」なんだろうか?

もちろん、その影響もあるのだろうけれど、それだけじゃないような。私はアニメの「業界」の事情は全く知らず、単に「ウチの子供たちがアメリカでアニメを見る」という消費者の立場から、3年前にこんなエントリーを書いている。

アンチ・パラダイス鎖国 (その6)--- 日本製アニメは「東洋の魔女」時代のバレーボールか? - Tech Mom from Silicon Valley

さすがに、最近は役所までが「アニメ」とか「マンガ」とか騒ぐ状況ではないのかもしれないが、この頃は、外からみていて恥ずかしいぐらいだった。中味の話はアニメのことを知らない私にはわからないにしろ、それを取り巻く外側の事情(グッズ販売のビジネスモデル、テレビ放映枠に関する「プル」事情など)から見ていると、2006年初めの時点(まだYouTubeも創業直後で全く知られていない頃)で、アメリカに関する限り「もう落ち目だよな・・・」と明らかにわかるぐらいだったが、果たして提供側のアニメ屋さんたちは、そうしたマーケットの状況にあわせて、営業や製品企画をちゃんとやっていたのだろうか?いや、やる人はちゃんとやるべきことをやっていても、もうどうしようもないぐらいになってきた、ということなのかもしれないが。

例えば、自動車だったら、日本が右ハンドルでアメリカが左ハンドルでも、「だから日本のクルマをアメリカで売るのは難しいんだ!」と愚痴を言わず、黙って左ハンドルの車を市場に合わせて作っている。消費者向けの製品を海外に売るときには、こういう苦労が必ずつきまとうワケで、アニメにしても携帯電話(「日本は方式が違うから難しいんだ!」)にしても、状況が市場によって違うのは当然。それをどうやってコストに見合うように乗り越えるかが、売る側の腕の見せ所なわけなのだが、なかなかそういうわけにはいかないんだろうか。アニメの場合は、日本国内でも地盤沈下状態+テレビ全体の地盤沈下があるので、もうどうしようもないような気もするが。