アメリカ全国大不況、ではない

トシはとりたくないもんで、最近モノゴトを素直に受け取れないことが多い。今日も、「AT&Tが12000人削減」というニュースを見て、「コイツら、自動車会社に便乗して、組合にいろいろ飲ませるために、『ホラ、大不況なんだから、今削減しないと。それから、次の組合協定では年金とか削らないと、自動車会社になっちゃうからねー』というメッセージを出すために、今やってるにちげーねー」とか思っちゃう。

トヨタとかパナソニックとかが「利益が大幅減」とかいうのを見ても、「でもさー、いきなりそんなか?『ウチも苦しいんです』って言っとかないと、いろいろ不都合があるから、費用を前倒しにするとか、なんかやってるんじゃないのぉ?」とか思っちゃう。

というのも、最近雑誌などから、「シリコンバレーの景気について記事書いてください」(=あっちもこっちもレイオフで、失業者があふれてたいへんだー、と書いて欲しい?)と頼まれたり、人からも聞かれるのだけれど、実際そうでもないのだ。

ちかちゃんもこんなこと書いている。今週初めの「サイバー・マンディ」の売り上げが、前年比15%増だった、というお話。

年間最大のオンラインショッピングの日の売上は対昨年比15%増 | On Off and Beyond

大不況の震源地であるニューヨークあたりは、ひとけのない街路に寒風が紙くずを舞い上げているのかもしれない(ひゅーぅぅぅぅ)けれど、アメリカ全国がいきなりそうなってるワケでもない。確かに、ニューヨークがそうであるから、株価はどいつもこいつも調子悪いけれど、「パラダイス鎖国」にも書いたように、アメリカの経済は経済圏ごとの独立性が比較的高いので、全米いっせいにニューヨークの風邪がうつるわけじゃないのだ。

まー、じわじわと影響はあるのだけれど。もちろん。でもねー。