チャドルの問題じゃぁないだろうが・・・

いまどき日経新聞の紙バージョンなど読んでいると言うと、「化石」扱いされそうでちょっと恥ずかしいが、まーなにしろ今朝読んだ。「家庭欄」にときどき女性の社会進出の話が出て来るのだけど、今日もまた文句を言いたくなってしまった。

イスラムの伝統が根強いUAEでも、最近は女性が元気に社会進出している、というお話。

記事では、一生懸命「伝統衣装を着てるけれど頑張って働いている」みたいな話が書いてあるが、それがどーした。伝統衣装などただの服。ちがーう。日本だろうがアメリカだろうが、ワーキングマザーにとって一番切実なのは、「私が仕事していることによって生ずる、家庭内の労働力不足をどう解消するか」ということだ。

で、じゃぁUAEのこの方はどうしてるかというと、「親の家の近くに引っ越して、それに住み込みのお手伝いさんがいる。」ほーら、出た。昔から、途上国は安い家庭内労働力があるから、高所得層の女性は仕事をするのがむしろ先進国より容易なのだ。UAEだって同じ。フィリピンとかからメイドをたくさん輸入しているから、できる。

アメリカだって、どんなに亭主が協力的だって、結局ベビーシッターやナニーを雇わずには、ほとんどコトは済まないのが現実。済ませようとしたら、どちらかがあまり責任の重くない仕事を選ばざるを得ないのが現実。子供は年中病気するのが普通だし、親自身が病気や出張で一度に両方とも機能不全に陥ることもある。

アメリカも、移民の安い労働力供給があるから、成り立っている、と思う。日本のマスコミ論調では、いつも「保育園」と「お金」の話ばかり、あとは上記のような「伝統がどーの」といった精神論ぐらい。「家庭の労働力不足」はどーするんだ。わかってんのかな???