世界テレコムニュース拾遺: シーメンスの没落とアメリカ端末市場

これまた、ほとんど誰も興味持ってくれないような話だが、気になったのでちょっと書き留めておく。

ドイツのシーメンスといえば、かつてはGSM/欧州端末陣営の一角で、アメリカでも頑張って売っていた。TDMA陣営が、苦悩の末GSMへの水平移行を決めた頃から、クアドバンド・デュアルモードとかの、コストが高そうーなものを、後発だから仕方なく作って一生懸命売っていた。数年前のCTIA展示会では、巨大な携帯電話の形をしたプールに浮かべるマットを配っていて、私も長蛇の列に並んでもらったっけ・・・

そのシーメンスが、確かおととし、もうヤンピ、と携帯電話端末部門を、台湾のBenQという会社に売却してしまい、そのBenQも結局携帯端末事業からは撤退してしまった。この世界、とにかく数がまとまらないと勝負にならない。Big boysの世界にすっかりなっている。

で、残ったインフラ部門はノキアと合弁にするつもりだったところへ、へ?なに、ギリシャリヒテンシュタイン経由で資金洗浄疑惑?ということで、ノキアから延期の通知をくらったそうだ。先月の話。

なんか、不二家ソニーか、という泣き面に蜂状態だ。

そういえば、最近アメリカで欧州の携帯メーカーは苦戦が続いている。実際のシェアもさることながら、話題にならないのだ。ノキアは相変わらず低価格端末に押し込められ続けている感じ。話題の端末というと、なんといっても人気はモトローラのRAZRだし、ベライゾンのChocolateも韓国のLGだし、人気急上昇のスマートフォンでも、よく売れているという噂のブラックベリー・パールは言わずと知れたカナダの会社、大騒ぎのアップルiPhoneはもちろんアメリカの会社。シンギュラーがイチオシしているブラックジャックは確か韓国のサムスン製。ソニーエリクソンの名前は、女子テニス(プロツアーのスポンサーになっている)でしか見ない。

日本メーカーの状況はご存知のとおりだが、なんだか、どこでも元気があるのは、モトローラと韓国メーカーばかりだなぁ。