Serving the Long Tail

Long Tailという用語は、業界ではすっかり流行語になっているらしく、先週あったGoogleのアナリスト・ミーティングのプレゼンテーションでは、同社自身が"Serving the Long Tail"と題したスライドに、右下がりの幾何曲線グラフを掲げている。

ところで、今日のWall Street Journalは、面白いLong Tail話が満載。

SBCとテニス・チャンネル

SBCがテレビ・サービスを始めると宣言したのは昨年秋だが、このところの買収話で久々にテレコム業界に注目が集まり、特に「ベル vs. ケーブル」バトルを盛り上げようとしているところなので、その後話が載っている。

やるといっても、番組を集めるのは一苦労で、特にメジャー・チャンネルは法外なフィーを要求するし、同じ番組をやっていてはお客はSBCに切り替えてくれない。それで、SBCはニッチなコンテンツ(=Long Tail)を狙う。それで、SBCが話を持って行ったのが、なんと「テニス・チャンネル」。

私のこの日記を読んでくれたのだろうか?

http://d.hatena.ne.jp/michikaifu/20050211/1108079559

ミーティングで、テニス・チャンネル側が、ヒップホップ音楽に乗って、ピート・サンプラスヴィーナス・ウィリアムズなどが次々登場する派手なビデオ・クリップを見せたのに対し、SBC側はおもむろに26枚のプレゼンテーションを取り出し、「ギガビット・イーサー」だの「サーバー技術」だの、という説明を始めた、というくだりには笑った。それでも、話は順調に進んでいるらしい。喜ばしい限り。

ウェブ・ラジオ

MercoraLast.fmなどの、P2Pラジオは、ダウンロードでなくストリーミングであり、合法的にネットで音楽が楽しめるそうだ。これも、普通のラジオで十分、という大衆ユーザーでなく、ニッチな音楽をほしがるLong Tailユーザー向け。

今日の記事には関係ないが、音楽というと、このところアメリカでは珍しい大流行を見せているのがiPod。このiPodで聴ける番組をネットで流すPodcastingというのも急速に増えている。いろいろ、面白いことが起こりつつある。

テレビ用壁紙アート

そりゃ、確かにそうだ。テレビが巨大化し、壁掛け型になると、テレビがついていないときには、巨大な黒い塊が壁を覆い尽くすことになる。それで、「待ち受け状態」のときに表示する、抽象画アートが商売になっているとか。オンライン配信も、DVD型も両方ある。携帯の待ち受け画面より、もっと切実かもしれない。Good Idea.