ちょっと反論させてもらう

普段、私のエントリーを批判されてもなるべく感情で反論しないように努力しているのだが、下記は手が震えてとまらないほどの怒りを覚えたので、悪いが反論させてもらう。

(なお、その前に一応聞くが、貴方はアスペルガーとかうつ病とか、なんらかの心の病や感情障害がありますか?もしそうなら下記は忘れてください。一応、普通の生活をしている方であるとの前提で書きます。)

息子さん学習障害みたいだけど、息子さんがどう啓蒙されてようがされまいが、なんとか定職をあてがうことが出来たり、自営業の友達に仕事を与えてもらうことができれば、それで生活出来るし、趣味を持って自分の障害を必ず認識してもらうようにすれば人間関係だって構築できないことはない。

というか、障害者でなくても多くの人はそうやってる。いわゆるムラ社会があるようなド田舎に住むなら別だけど、学習障害の人が一度仕事をあてがわれても「脱落」&引きこもりせざるを得ないような「規範」の厳しい日本社会というのは想像がつかない。

一度仕事をあてがわれた人が、「規範」を理由に「脱落」というのはいったいどういうことなのだろうか?リストラなのか、不当に労働させられまくるということか、それともいじめを婉曲的に「脱落」と言っているのか。だが、いじめ云々は社会と言うよりも、個々の職場の学習障害に対する認識の問題であって、それは先にえり好みできる問題だ。

http://d.hatena.ne.jp/atmarkbienna/20090909/1252491318

私のことを高学歴の思い上がりと書こうが解放者気取りと書こうが、構わない。どうでもよい。それよりも、このような「学習障害だろうが、ほっときゃなんとかなるのが普通だろ」という考え方こそ、私が指摘している誤った「規範意識」。「なんとかなるのが普通」→「なんとかならないのは普通じゃない、親や自分自身が邪悪、脱落して当然」ということになる。だから、本当に引きこもりになってしまった方々やその親御さんが、救われなくなるし、学習障害になんとか対応しようと努力する親に対し、「そんな大げさな」「なんでも病気とレッテルを貼りたがるのか」と、悪気はない、しかし理解のない、残酷な外野の言葉が投げつけられる。

そして、私のような状況にある方々は、全体から見たら少数かもしれないが、確実におられる。私は、そういう「不特定少数」の人たちに向けて、これを書いている。

こうした学習障害の子供を持つ親は、それこそ「なんとかなってほしい」がために、いろいろと日々努力しているのだ。「こうすればなんとかなるよ」という情報を一生懸命集めているのだ。その心配や努力を貴方は嘲笑するのか。

自分が普通に生活できているからといって、安全地帯から嘲笑しているのは貴方のほうではないのか。

私は、一連の学習障害の記事を、真剣に子供の教育のことを考えている親御さんや、その活動に賛同する人たちの参考になるように、と思って書いている。日本社会の「規範意識」についても、「当事者」であって、なおかつその中にがんじがらめになってしまって苦しんでいる人や、それが普通と思ってついそのように思ってしまう「無関係な人」に対し、「違う考え方もある」ということを言いたいがために書いている。その部分については、現在日本の「規範意識」の中で普通に育った人から、反論があるのは当然なので、それは仕方ないと覚悟している。それを解放者気取りと呼ぶなら呼んでかまわない。

しかし、この「嘲笑」だけは、私同様の状況下にある読者の方々に対して、失礼だ。

学習障害の人と、学習障害の子供を持つ親御さんに対して、謝ってほしい。