グーグルが自動車産業を制覇する日

最近私の講演を聞かれた方は、私がこのごろテスラに興味を持っていることをご存知だろう。テスラとは、伊豆高原に生息する蛾の怪獣、ではなく、シリコンバレーの電気自動車ベンチャーである。このテスラには、これまで10万ドル以上する超高級スポーツカー「ロードスター」しかなかったが、先週「モデルS」というセダンを発表した。

この自動車、まさに「グーグルカー」という趣がある。運転席の巨大なコンソールに、GoogleMapsが映り、他にもいろいろグーグルのサービスが満載してある。もちろんそれにはワケがあって、グーグル創業者のラリー・ペイジセルゲイ・ブリンはテスラに投資しており、また「ロードスター」のユーザーでもある。テスラの使い勝手を聞いていると、「コンピューターに車輪をつけた」という感じがするが、そのうえでグーグルは好き放題やっているという感じである。

問題はここから先。それで飽き足りず、なんとグーグルがGMを買収するのでは、との噂がある。

引き金になったのは、ライバルのマイクロソフト。テスラを踏み台にして、自動車分野にグーグルがじりじりと勢力を伸ばすのに対し、MSは前からフォードと提携したりして地味に(そして相変わらずダサく)やってきたが「グーグルフォンの次はグーグルカーか!」とスティーブ・バルマーが激怒。こっちも、自動車まで自分たちで作ってしまえ、とばかりに、こんな攻撃的なクルマを作っているというのだ。

クローンまで乗せて、どこまで行くのかと思うが、このクルマ、重くて遅い上、5分ごとにフリーズして「Ctrl+Alt+Del」が必要になるそうなので、レッドモンドからマウンテンビューまでたどりつく前に、ラリーとセルゲイが購入して隣の軍用飛行場においてある戦闘機で空爆されて終わりと思われる。

さて、そこでラリーとセルゲイは、考えた。向こうがそう来るなら、またもや再建計画作文をオバマに突っ返されて死にそうなGM、どうせ今ならバッタもん以下の値段で買えるので、ちょっと買っちゃおうか!と。

ここまで来ると、もうほとんど、その昔の「カトちゃんケンちゃんのヒゲダンス」の世界である。私にはついていけない。

買収後、どうやって再建するかのビジネスモデルはあとからついて来るので、まずは車体の内外に広告を掲載できるパネルを満載した自動車をタダでいっぱい配る作戦に出るだろう。あとは野となれ山となれ、ということのようだ。

ちなみに、なぜクライスラーでなくGMかというと、「グーグル・モータース」ならば、GMのままでよくて、ロゴや看板を変更するコストが節約できる、というセコい考え・・じゃなくて「シナジー効果」があるからだ、というのがインサイダーの見方だ。

ついに、自動車産業まで制覇に乗り出したグーグル、世界を制覇する日も近い。

なお、当ブログは、日本のブログを大ウソにする、AFN(April Fool Network)に参加しています。