iPhoneはあの値段でもまるもうけ??

iSuppliが、「新型iPhone一台の製造コストは173ドル」との推計を発表し、話題をかもしている。現行モデルが226ドルだったので、3GになってGPSがついて、いろいろついて、それでももっと安いということらしい。

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まだ実機が出ていない段階なので、どこまで信用していいものやら怪しい。どこがどうなって安くなったのか、という説明も、記事を読む限りない。一応断っておくと、これは「製造コスト」だけの話で、ソフト開発費やパッケージなどは含まない。アメリカの例で言えば、一台あたりのAT&T補助金が300ドルぐらいなので、小売値200ドル+補助金300ドル=500ドル、流通経費を差し引いても、アップルには5割ぐらいのマージンがはいる、という計算になるそうだ。

これは想像だが、コストの低下はやはり「グローバル・ロングテール」のせいじゃないかと・・・

新型では、日米だけでなく、世界各国でも売り出すので、アップルはその数量を見込んで部品などは発注するはずで、量をまとめて一台当たりのコストは安くなるはず。それぞれの国では「ロングテール」型のニッチ商品であるiPhoneでも、世界の需要をかき集めると相当量になる、という「グローバル・ロングテール」のため、と思うのは我田引水だろうか・・・?

基本的にはアメリカが圧倒的に大きなマーケットではあるのだけれど、日本でもコスト173ドルのiPhoneが24000円で手に入る。ソフトバンク補助金を出すわけだが、それにしても、アップルは日本でもしっかり儲けが出そうだし、ユーザーも24000円ならそんなに悪くないと思う。日本のユーザーも、携帯の世界でようやくグローバル・ロングテールの恩恵を享受できる、ということになる。

アメリカでは、iPhoneの熱狂的支持層はすでに現行モデルを買ってしまっているので、その一部は買い換えるかもしれないけれど、意外に立ち上がりが遅かったりするかも、という懸念はある。シリコンバレーにいると、みーんなiPhoneを持っているように思えるけれど、一歩ここを出ると、だーれも持っていない。特に、アメリカの真ん中へんに住んでいる人たちまで、今回の値下げでiPhoneが爆発的に普及するのかどうか、興味あるところだ。