場外乱闘編 − 中島聡のひみつ

火曜日の対談イベントでは、その前後にもいろいろと場外乱闘があったので、ちょっと書いてしまう。

中島さんは、本でも自分で書いているように、マイクロソフトにいる間は、MS軍を率いる「ミニ・ビルゲイツ」の一人であった。もともと素質もあったに違いないが、ビル・ゲイツにしごかれるうちに、彼の思考回路が脳にビルトインされ、ゲイツならこう判断するだろう、という方向に自然に自分でも判断できるようになったのだそうだ。

そのミニ・ゲイツぶりは、ビジネス上の判断にとどまらない。ビル・ゲイツといえば、無類の「勝負好き」が知られる。なんでもかんでも、勝負やゲームにしないと気が済まず、そうすると勝たなければ気がすまない。イベントでも、何人かの方にコメントをいただいたように、「自分のおかれた環境が気に入らなければ、戦え」というのが中島さん、反戦主義シリコンバレー代表・海部は「戦うのがイヤなら、逃げればいいんじゃーん」とゆる〜く回答した、という対照が、自分でもこれはなかなかのボケだったと思う。

対談前の控え室でも、中島さんは「海部さんの本と僕の本と、どっちが売れるか勝負しましょう」ときた。「ふあ〜、へー、どっちでもいいよぉ・・」と、勝負が苦手な海部はのらりくらりと逃げる。「じゃぁ、どっちのコトバが『現代用語の基礎知識』に載るか、競争しましょう」とか。

いやー、たいしたもんだ。ウチの6歳の次男坊が、朝いつまでたってもパジャマで遊んでいて着替えないとき、「ママが先に着替えちゃうもんねー」と言うと、突然ダダダっと着替える、というのを思い出した。だいたい男の子は競争が好きだが、やはりこれでないとアントレプレナーはつとまらないよなー。

ちなみに、さっき見たら、アマゾンの順位で中島さんが42位、私は78位ぐらいだったので、今のところ中島さんが勝っている。本の売り上げというのは、超ロングテールの世界なので、実際の販売数はそんなに大きく変わらないんじゃないかと思うが、まー、ここでは花を持たせといてやろう。本の中身は、中島さん自身も言っているように、「文章としての論理一貫性」からすると、私のほうが勝ってるもんね。でも、小飼弾氏の言うように、中島さんのほうがカジュアルな面白さや熱気がある。まーいいじゃん、どっちも売れれば〜(緩)