楽しかった対談イベント+本の目次

昨夜は、多くの方に八重洲ブックセンターの対談イベントにご来場いただき、ありがとうございました。満員ではいれなかった方、申し訳ありませんでした。あとで内容はあちこちでネットにアップされますので、少々お待ちください。

イベントが始まる前の控え室からすでに中島節がフルスロットル状態、そこにいかにして私がツッこむか四苦八苦しました。会場は立ち見が出る超満員で、質問もたくさんしていただき、最後のサイン会では「人生相談」する方までいらっしゃいました。そのあと、CNETの取材とアスキー出版の方々+徳力さんを交えた打ち上げ、帰りの地下鉄の中まで、最後の最後まで、一言も聞き漏らしたくない面白い話が続き、本当に楽しかったです。

ホテルに帰ったら、早速イベントの感想をブログにアップしてくださった方が何人かおられました。ひとつずつお返事できず恐縮ですが、イベント・書籍の感想・意見をくださる方、皆様に深く感謝しています。

ところで、小飼弾さんのブログで、「海部の本の紹介サイトはおもてなしがなっていない」とのご指摘をいただきましたので、早速対応、目次内容を下記に記しておきます。

パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本 (アスキー新書 54)

第一章 「パラダイス鎖国」の衝撃
 I 失われゆく「海外」の輝き
  「ハワイより温泉」−海外旅行に行かなくなった日本人/「Jポップ+邦画」対「洋楽+ハリウッド」/パラダイス鎖国は、いいのかいけないのか?
 II 「HEROES/ヒーローズ」に見る日本人
  孤高のマイノリティ、アジア人/ジャパン・バッシングからポケモンへ−メディアに見る日本人のイメージ/映画の中の「アメリカのアジア人、日本人」/ヒロ・ナカムラに見る普遍性と特殊性
 III パラダイス鎖国・産業編
  携帯電話のパラダイス鎖国/「自己鎖国」に陥る携帯電話メーカー/電機産業全体が「内弁慶ビジネス」

第二章 閉じていく日本
 I 輸出は「悪」か?
  疾風怒濤の自動車産業のおける2つのグローバル化公式/「超」円高時代の第二次ジャパン・バッシング/「チープ革命」によるジャパン・ブランド崩壊と厭戦気分/新しいグローバル化公式の不在、インセンティブ・システムの混乱
 II 閉じていく日本のカタチ
  国際競争力凋落の実態/大国の条件-国内市場が大きい日本/「ジャパン・ナッシング」現象/先進国の条件-健康で安全な日本/現代の大国ニッポンの姿
III パラダイス鎖国という現実
  「パラダイス鎖国」現象の本当の問題

第三章 日本の選択肢
 I 日本の選択肢
  ウェブによる情報革命/イノベーション・ベースの経済へ
 II 「豊かさ」の戦略
  孤高のマイノリティ、世界の中のニッポン/「果てしなき生産性向上戦略」2.0/「試行錯誤戦略」
 III アメリカに何を学ぶか
  アメリカは「パラダイス鎖国」の先輩/各種モデルが混在するアメリカ/「内なる黒船」とイノベーション・ベースの経済/シリコンバレーの「厳しいぬるま湯」/広く自由な知の流通
 IV 多様性の国を目指して
  ゆるやかな開国のイメージ/「内なる黒船」を量産する「ぬるま湯」/混沌を恐れるな/開国後の新しいグローバル化公式

第四章 日本人と「パラダイス鎖国
 I モーレツ社員でもなく、引きこもりでもなく
  「プチ変人」を積極的に育て、受け入れる/ぬるま湯を求めて「グローバル化」する/「ロングテール」を上手に利用する/「ハングリー」でない時代のインセンティブ設計/個人の戦略としてのグローバル化
 II 雇用慣行が日本人を変える
  捨てる神あれば拾う神あり/ベンチャーの「出口」/外部の頭脳をうまく利用する/レジュメを美しくする
 III 「脱・鎖国」の日本人
  すれでも内なる黒船は必要/軽やかなグローバル化を選ぶ人々/「脱・鎖国」の新・日本人像とは

解説:梅田望夫