「ビジネスと英語」議論から我田引水してイベントの宣伝

「日本企業は英語を公用語にすべし」の議論が沸騰しているようである。
日本企業は「社内公用語=英語」しないともう世界で生き残れない - My Life After MIT Sloan
死ぬほど英語を勉強してきたからわかる、英語学習の限界
「通じる英語」でいいんですよ - My Life After MIT Sloan
必要なのは「共通語としての英語」

この議論の中で私がどのポジションをとるかは言わなくてもおわかりと思う(笑)ので省くとして、今日たまたま、来月のJTPAイベントの準備で、対談相手の岩谷ゆかりさんとネタ合わせをしていて、いろいろと思うところがあった。

JTPAウェブには現在まだ7月のイベント予定が掲載されていないが、7月9日(金)の予定。
JTPA

岩谷さんは、日本生まれの日本人ながら、アメリカで教育を受けてジャーナリストとなり、テクノロジー分野専門記者として、現在はウォール・ストリート・ジャーナルで、アップルやゲーム業界を担当している。「ジョブスの健康問題」を次々とすっぱ抜いたのも、日本で東芝の「HD-DVD」敗北宣言直後に西田社長の有名なインタビューをとったのも彼女である。

彼女ほど完璧に、日英両語で話すのも書くのもできる人を私は他に知らない。それも、ツールとしての「コトバ」だけでなく、両国の企業や業界の背景をきちんと把握し、それをプロフェッショナルに表現できる。私も微力ながら英語でブログなど書きたいと長年思っているが、思っているだけでなかなか実行しないし、書いてもド下手なので自分でもイヤになる。そのあたり、上記の増田氏の気持ちもわからないでもない。だからこそ、岩谷さんは日本にとって貴重な存在であり、私は彼女の長年のファンであり、できる限り彼女の活動をサポートしたいと常々思っている。

ついつい、日本に対してシニカルな話を引き出そうとしてしまう私の誘導尋問に対し、岩谷さんは実に日本や日本の業界人に対して温かい。いや、辛辣な発言もあるのだが、全体としては「日本がとっても好きなんだな」ということが感じられる。「帰国子女としていじめられたこともある」にもかかわらず、そんな気持ちを持ち続けている。私も含め、「複数の文化のはざまに生きる運命」にある人々の多くは、そんな複雑な思いに共感するのではないかと思う。

JTPAでは、インタビューするのが本職の岩谷さんに、私がインタビュー+対談という無謀な試みを行ないます。今回は、岩谷さんの立場を考慮し、Ustreamはしないことになっているので、日本の皆様には申し訳ありませんが、ベイエリア在住の方は是非イベントにいらしてください。