鹿が多いっ!

7歳の次男坊と一緒に、椎の実を拾いに出た。椎の木はあちこちにあるので、いくらでも拾えるだろうと思ったら、椎の木はあるのに実が全く落ちていない。数年前、上の息子が同じぐらいの年の頃によく実を拾いに行った、特に大きな木のある広場まで歩いていっても、落ち葉をかきわけてようやくその下に、食いかけの実がいくつか見つかる程度しかない。

通りかかった近所の人に「椎の実がないねぇ」と言ったら、「そうね、リスと鹿が多いからねぇ・・」と言われた。

そうか、リスが多いのは知っていたけれど、あのちっちゃいやつらだけでこんだけの椎の実が食べられるワケない、と思っていたら、そうか、鹿も椎の実を食べるんだ!知らなかった・・・それならわかる。

私の家は、シリコンバレーといっても、山のほうにある。斜面にぎっしり家がならんでいるようなところだが、もとは鹿のおうちだったところに人間が家を建ててしまったようなものなので、引っ越してきた10年前でも、ときどき鹿に遭遇した。しかし、その頃は、夜中に外に出たときにたまに遭遇するぐらいだった。

それが、だんだんと真昼間にも見かけるようになった。このごろでは、鹿のほうも人ズレしたのか、昼間に目があっちゃっても逃げもしない。数匹で群れをなしてゆうゆうと、家の庭先を闊歩している。前は、このあたりは角のない鹿ばかりだな・・と思っていたら、今年はふたまたに分かれた短い角のオスの群れも見かけるようになった。

アメリカ全体でも、鹿が増えすぎて被害が出ている、という記事をだいぶ以前に新聞で読んだ。木の芽を食い尽くしてしまうので、森林が枯れてしまうのだ。我が家の近所でも、こうして椎の実が食い尽くされているのを見ると、実感としてわかる。

鹿が増える原因は、鹿を食べる肉食獣の減少と、保護政策で猟を制限しているから、ということなので、猟の制限を緩めるところが出ているとか。でも、我が家の近所では鹿撃ちなんぞする人はめったにいない(つーか、危ないよ、それ・・)ので、今のところ増える一方だ。

そうすると、自然の論理で肉食獣が増えるということのようで、我が市では、最近Mountain Lion(クーガー?)が出たらしく、夜は子供に外を歩かせないように、なんぞと報じられた。夜、コヨーテの鳴き声を聞いたという友人もいる。西部かっ?(はい、そうですが・・)

そういえば、ウチの庭で、猫よりはあきらかに大きい肉食獣がえものを襲っているとおもわしき「フー!ぎゃー!」という鳴き声を夜聞いたことがある。なんだろう?と思っていたが・・・

鹿を車で轢いてしまい、車のほうが負けて大事故になった、という友人の証言もある。鹿はかわいいのだけれど、あまり多くなるといろいろ気をつけないといけない。