Voice4Uが日経BPアンドロイド・アプリ大賞受賞!

設立当初より、私も陰ながら応援している自閉症の方のためのアプリが、昨日日経BP主催のA3(Android Application Award)表彰式において大賞を受賞した。

http://www.sv4u.net/blog-jp/2011/04/voice4u-a3-first-prize/

このアプリは、自分の考えを言葉にして表現するのが苦手な自閉症の方が、絵を選ぶことで他の人とコミュニケーションするためのもの。言いたいことを絵のリストから選び、タッチすると音声も出る。現在のところ、日本語と英語に対応している。従来は、カードや専用の高価な機器が使われていたが、このアプリは大量のカードや重い専用機器を持ち歩かずに済み、選びかたも簡単で、安価なうえに自分で好きなものの写真を撮ってカードを作ることも簡単にできる。

設立者の久保由美さんは、ご自身も自閉症の子供のお母さんで、シリコンバレー在住の日本人仲間の一人。「こんなものがあったらいいな」と思うものを、多くの専門家や協力者の助言を取り入れ、仲間と一緒に作った。最初はiPhoneアプリから始め、Androidにも対応した。

久保さんは「お母さん」なので、単に「機能がどうの、値段がどうの」という視点だけでなく、こんな話もある。「ティーンや子供たちにとって、他の子たちと同じであること、クールであることはとても大切なこと。お話をしようとゴッツくてカッコ悪い専用機器を取り出したら、それだけで周りの子供たちはドン引きしてしまうけれど、iPhoneAndroidならば、サッとポケットから取り出しアプリを立ち上げると、『なになに?』とお友達が寄ってくる。そういう意味でも、コミュニケーションの助けになる。」

私自身も、子供がいろいろなセラピーのお世話になっていて、過去にブログにいくつか記事を書いている。(「発達障害」「視覚発達障害」「聴覚発達障害」のカテゴリー参照)その中で、「発達障害対策は、善意の持ち出しではなく、優秀な専門家がちゃんと儲かる仕組みになるべき」ということを書いている。このVoice4uも、アプリとしては比較的高額だが、継続的に儲かる商売になっていってほしいと思う。

「ビジョンセラピーは儲かる」でもいいんじゃないか - Tech Mom from Silicon Valley