書き初め: 古いと思ってるけど実は案外新しい「伝統」

あけましておめでとうございます。中島さんのファンなので、呼びかけに応えてブログ書き初めします。

Life is beautiful: 「書き初め」でよくない?

で、真面目なエントリーを用意していたのだけど、下記を見て面白いと思ったので、急遽変更。

初詣の歴史を皆知らない - mmpoloの日記

初詣というのは、実は鉄道会社が始めたマーケティング企画だった、というお話。ほんとかウソか知らないが、ありそうで面白い。ここに「ヴァレンタイン」も例にあがっていて、これはチョコレートの会社が始めた風習。

そうやって考えると、古い伝統と思われているものが、実は意外に新しかったり、商業主義な発祥だったりするものが他にもある。例えば・・・

  • サンタクロース: セント・ニクラウスの伝承はあったのかもしれないけれど、あの赤白装束の太ったおじいさんのキャラは、その昔コカコーラがポスターに使ったのが最初らしい。
  • ついでに言えば、クリスマスやイースターの日にちというのも聖書にはどこにも書いていなくて、キリスト教ローマ帝国の国教になる過程で、北ヨーロッパの土着宗教を取り入れて決めていったもの。そういえば、クリスマスの「記号」といえば、モミの木、雪、ヒイラギなど、北の国のもので、キリストのいたパレスチナには縁がないものばかり。聖書に明らかに起源を求められるのは「星」ぐらいなものだ。まぁ、それでもこの伝統はすでにもう古いので、一応対象外。
  • 神前結婚: キリスト教の結婚式を真似て、明治以降に作られたもの。時代劇で、江戸時代以前は自宅で三々九度やる場面がよく出てくるので、みなさんご存知のとおり。
  • 江戸前寿司: スシそのものは古い伝統のある食べ物だけど、生の魚を乗せた今の江戸前寿司は、冷蔵保存や冷蔵輸送が可能になってからの最近のもの。
  • 終身雇用: 戦後の高度成長期の産物。江戸時代には同じ藩にずっと仕えるのが普通だったという伝統もあるかとも思うけれど、藤沢周平の小説など読んでいると、意外に浪人があちこちの藩に仕官を求めて歩くとかいう「転職」があったようで、どのぐらい終身雇用が強かったのかは不明。

・・といったあたりが思いつく。新しくても、伝統として定着するのは、その時代のみんなの気持ちになんとなくぴったりくるものだったのだろう。

他にも、面白いものがあれば、コメントで教えてください。

いつもブログを読んでくださる皆様に、感謝しています。今年もよろしくお願いします。