通信

カルロス・スリムの大活躍!AT&Tのテレコムイタリア買収劇

いや、AT&Tがこのところ拡張政策を続けていたとか、テレコムイタリアの携帯子会社TIM(Telecom Italia Mobiles)はイタリアで唯一残った民族系携帯会社だとか、だからAT&T・America Movil連合軍による買収はイタリア政府が反対しているとか、それでもテレコ…

世界テレコムニュース拾遺:PCCWのドタバタ顛末

ここしばらくのニュースを見ていたら、極めて個人的かつ局地的に面白い話があったのだが、どこにも書くところがないので、ここに書いちゃうことにした。香港のPCCWが、夏頃から、どこが買収するのなんだのと大騒ぎをしていたのは知っていた。PCCWといえば、…

記事掲載のお知らせ 「Web2.0/クラウドコンピューティングと通信インフラ」

「KDDI総研R&A」誌に上記記事を掲載いたしました。今日からウェブでも公開されましたので、ご参照ください。調査・出版情報 | KDDI総合研究所 海部記事

世界で三番目の大金持ち、誰かご存知ですか?

2週間ほど前の「Forbes」に、世界の大金持ちランキング2006年版が出ていたようだ。これって、もしかしたらそのとき大いに話題になって、いまや古い話なのかもしれないが・・・(汗・・・)第一位がビル・ゲイツ、第二位がウォレン・バフェットまではだいたい…

 「サブスクリプション・モデル」屋の勝手な憂鬱

このところ、携帯業界もナニかというと動画ストリーミングが話題で、まぁそれでもうまくいけばいいんだろうけれど、今ひとつ私にはエキサイトできない気分が蔓延している。なぜか、と考えたら、そもそも私がなぜ、私が通信業界にハマったのか、ということに…

「インフラただ乗り論」日米の違い

いくつか、日本での「インフラただのり論」の経緯やポイントを示した記事が注目された。ネットインフラただ乗り論争の本質 - CNET Japan 日本のインターネット、マジやばくね? | 音極道茶室(旧アーカイブ) http://blog.radionikkei.jp/webmaster/index.ph…

「インフラただのり論」は「売り手市場」への変化点---通信が値上がりする時代がついにやって来る!?

日本でも、ウェブで商売をする事業者に対して「インフラただのり論」をNTTが唱え始めたようだ。アメリカで、AT&T(旧SBC)やベルサウスが、グーグルやボネージ(VoIP事業者)に対して、「インフラのただ乗りだ」「このままでは、我々が設備を増強するインセ…

通信の経済学と政策の時代認識

久しぶりにバリバリのテレコム話を書く。日本で、NTTの再々編だか再々々編だかの可能性を含む、通信の競争政策論議がまた盛んになっているようだ。日本の論議の詳細は置いておくとして、その時によく引き合いに出される割に、ちゃんと説明されているのを報道…

なぜ電話はタダにならないか、なぜスカイプはメインストリームになりえないか

我が家のファックス機から、日本にファックスを送れなくなってしまった。「この番号は今使えません」(英語)などという意味不明なアナウンスが聞こえるだけである。試しに音声電話の回線から同じ番号をかけたら、ちゃんとつながる。それで、早速カスタマー…

ニューオーリンズ、通信災害の謎

今朝のウォールストリート・ジャーナルに、ハリケーン被害を受けたニューオーリンズの市当局が、すべての通信手段を絶たれてしまい、いかにしてそれを回復したか、という苦労話が載っていた。テレコムオタクとしてはめちゃくちゃ面白い話なので、思わずまた…

テレコムおたく史観による新興国のダイナミズム論

いつもはアメリカのかなり個別具体的なプロジェクトに没入し、あまり一般的な勉強をする時間もないのだが、このところレポートを書く必要に迫られ、世界全体の通信業界の動きを数ヶ月にわたって見直している。そうすると、アメリカで凝り固まった「パラダイ…

出た!カルロス・スリム!

もう2日ほど前の話ではあるが(しばらく締切仕事で忙しくてブログを書けなかった)、MCIをめぐるベライゾンとクウェストの綱引きに、ついにカルロス・スリム氏が登場した。喜んでいる場合ではないのだが、予言が的中したみたいで、思わず笑ってしまった。カ…

カルロス・スリム (Carlos Slim)の野望

Carlos Slim Helu。メキシコの億万長者で、旧国営電話会社Telmexの支配的株主。携帯電話持ち株会社であるAmerica Movilを通じて、中南米各国の携帯電話会社の株も持つ、ラテンアメリカの「通信王」である。この中南米通信王が、アメリカにもじわじわ勢力を伸…

ベライゾン-MCI : 既得権益へのエクソダス

予想どおり、ベライゾンがMCIを買収した。SBCがAT&Tを買収したのだから、対抗上当然。マイケル・カペラスはうまく敗戦処理をした。アメリカの通信業界は、2000年以降、新しいステージにはいっている。かつての「長距離・ローカル・無線」の棲み分けから、無…

AT&Tの落日

米国テレコム業界の表と裏 アメリカの通信事業者(キャリア)の世界には、表通りと裏通りがある。表通りは、日本でいえばNTTやKDDI、アメリカならばかつてのAT&Tや現在のSBCとベライゾンのような「ちゃんとした」キャリア。大企業や一般消費者にサービスを提…