メルマガはじめます

ディナーショー・ツアー(=有料メルマガ)「Tech Mom from Silicon Valley 生活編」を始めることにいたしました。来週、「まぐまぐ」から創刊号を出します。一ヶ月3回発行の予定です。

メルマガを始めるに至った経緯は、下記の「サンプル」および創刊号冒頭のご挨拶にあるとおりです。

お申込みは下記からどうぞ!!

海部美知のTech Mom from Silicon Valley 生活編

下記にあるように、「発達障害学習障害」についての媒体を作ろうと思ったのが発端であり、その流れで、自閉症に詳しく、自閉症の方向けのiPhoneアプリを作っている、起業家の久保由美さんも巻き込み、同時にメルマガを発刊する運びとなりました。久保さんは重度の自閉症、私は健常とのボーダーラインの「育てにくい子」が基本的なテーマで、ときどき共同記事などの企画も考えています。

久保由美のシリコンバレーで自閉症児を育てる

創刊号の冒頭記事を書いていて、そういえば昔はこんな「雑感」的なことも、気軽にブログに書いていたなぁ・・などと、ちょっと感慨にふけってしまいました。最近はどうも、ブログに書く前に「本当にこれ書いていいのか?」「その影響は?誰それがこれ読んだらどう思うか?仕事に影響あるかないか?」などと、ぐるぐる考え、書くときは「よし、やるぞ!」などと覚悟が必要で、結局気力が続かず書かない、ということがひじょうに多いので、まぁ本当に、そういう世の中であります。

心の中では、とりあえず半年ぐらい、頑張ってみようと思います。ご質問も受け付けます。どうぞ宜しくお願いいたします。

<ご挨拶>
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皆様、こんにちは。「シリコンバレーのテック母さん」こと、海部です。
このたび、メルマガを始めることにしました。

最近ブログの更新も滞りがちな中、メルマガを始めようと思ったのは、「発達
障害・学習障害」の情報発信をやろうと思い立ったことがきっかけです。私は
この分野の専門家でもなんでもありませんが、二人の息子がそれぞれに問題を
抱えて、そのために右往左往してきた体験談を、他の親御さんの参考にと思っ
てブログに書いています。なんとか定期的に、届けるべき読者に届ける仕組み
がないものか、とずっと考えていたところ、ちょうどシアトルでまぐまぐのお
手伝いをされている、友人の佐川さんからお声をかけていただきました。

当初はその分野に絞ったメルマガにしようと思ったのですが、まぐまぐの皆様
と議論する中で、実は一般的な子育ての話に通じるところがありそうだし、ま
た女性の家庭での役割などについてのエントリーを読みたがっている人も多そ
う、という感触もあったので、間口を広げて「生活編」とすることにしました。
教育・家庭の話が中心ですが、本業のIT・通信や経営の話も、ブログではいろ
いろ気を使わなければいけないためにめんどくさくなっているようなモノを書
くかもしれません。

こうして考えてみると、昨年末に日経ビジネスオンラインに書いた、「ネット
はオープンからクローズドへ」という流れに私も加担している感じがします。
(^^ゞ

なにしろ、中身も分量もあまり厳しくキメキメにせず、まずは緩めに始めてみ
たいと思いますので、どうぞ宜しくお願いします。

<続き>
海部美知のTech Mom from Silicon Valley 生活編

iPad miniでアップルの「ぶっちぎり感」がないのはクラウドのせい

・・だと思うのだ。7インチタブレットは他が先行してKindle Fireが特にヒットしたのをアップルが後追いしたとか。もう以前ほど革新性がないとか。Androidベースのタブレットはマーケット・シェアが大きいとか小さいとか。いろんな話が出ているけれど。

私自身は、iPhoneiPadも以前使っていたのをすべて子供達に奪われ、自分自身はAndroidスマホをずっと使って、試しにサムスンタブレットとかも使ったりKindle Fireも家の中にはあるし、いろいろ使ってみて、それぞれに使い勝手がよかったり悪かったりする。

人により、iPad用の有料アプリをたくさん使っている人、iTunesから音楽を買っている人など、アップルのエコシステムにサンク・コストがいっぱいある人はなかなか未練があるに違いないのだけれど、そういうわけで私はゲームもあまりしないし、有料アプリも自分ではほとんど買わない。(子供達はゲームを買う。ぐぐ・・)

タブレットで何をするかというと、DropboxとかEvernoteとかNetflixとかTwitterとかFacebookとかKindleReaderとかAudibleとかPandoraとか、要するに出入り口だけが無料アプリになってて、中身はクラウドなものばっかり。メジャーなクラウドサービスは今や、Androidアプリも当然出しているので、AndroidスマホiPadとの間でも出入り口だけ用意すれば境目なく使える。従って、以前は「対応アプリが多い」というのがアップルエコシステムの強みの一つだったのが、もうそれほどの強みではなくなってきたと思う。正確に言えば、まだまだ「アプリを作る側」の事情からいうと、アップルのほうが作りやすいしまだまだ味方が多いけれど、ユーザーから見た差は相当に縮まったと思う。

コンピューターの世界ではハードウェア→OS→ブラウザーと、だんだん上に向かって抽象化され、下はコモディティ化して共通化される歴史をたどってきたが、これをスマホタブレットの世界ではもっと早い速度で駆け上り、ハードウェア→OS→アプリ→クラウド、というところまで来ちゃった感がある。

中身がクラウドになってしまうと、あとはアップルの強みはハードウェアの美しさだけになってしまう。これはちょっと苦しいかもしれない。

ちなみに、アップルはクラウドビッグデータでは、キャッチアップ中なのだけれど、これがわかってるからこそ、クラウドに対してはあまり積極的でなかったのかもしれない。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20120927/237333/

もひとつちなみに言うと、これまで我が家はWindows shopで、マックを買おうとすると我が家のIT担当者が文句を言うのでWindowsマシンでガマンしていたが、持ち歩き用のノートパソコンが古過ぎてさすがに苦しくなってきたので買い換えようと思っていて、その際は上記と全く同じ理由で、今度こそマックブックエアにしようと思っている。(もう一人、マック専門のIT担当者(高校生)が育ってきたためでもあるが。)

「イー・アクセス」問題と周波数オークションについて

昨日、周波数政策に関する鬼木阪大名誉教授の意見を取り上げた記事をツイートし、その後私の意見を連続ツイートしたら、結構反響をいただいた。

鬼木阪大名誉教授が警告!「総務大臣は保有免許の『承継』は拒否せよ!政府はソフトバンクによるイー・アクセス買収を阻止すべきだ」(小池 良次) | 現代ビジネス | 講談社(1/4)

その中で、私のことをいっしょくたに「政府の御用学者」とお呼びになった方 *1 がおられて、まぁ私自身がどう思われても構わないけれど、この一連の話の構図がちゃんと理解されてないのでは、と思ったので一応まとめておくことにした。

この件は、「正義の味方であるソフトバンクのやろうとしていることを、邪悪な政府やNTT/KDDIが邪魔する」という構図ではない。

私はかねてから、「周波数割り当てのプロセス透明化を目的としてオークションを導入すべきだ」と主張している。遡ってみたら、このブログを始めた2005年ころはほのかに言っている程度だけれど、その後アイピーモバイルウィルコムやモバイルTV向け周波数10年戦争のドタバタなどをさんざん見て( ´゚д゚`)アチャー とつくづく思って、だんだんはっきり言うようになった。LTE用周波数からオークションをやるべき、というパブコメ総務省に出したことがあるし、いくつかまとまった記事も書いている。

でも、ドコモもKDDIソフトバンク総務省も、皆過去の経緯を引きずっているために、周波数オークションはやりたくない。なので、業界あげて、オークションの話を潰した。私の言うことなど誰にも聞こえていないけれど、もし聞こえていたら、むしろ総務省やキャリア全部から疎まれる立場だ。その意味では、松本氏が私をdisられる *2のも仕方ない。*3引きずっている過去の経緯もある程度、それぞれに理解できる部分もあるけれど、それでも業界全体の将来のことを考えたら、どこかでイチニノサンでやらないと、いつまでたっても「あの時の義理をこうやって返さなきゃ」とかの話が延々と続く。

今回の件については、私はソフトバンクの行動を問題にしているのではない。現在のルールのもとで、ソフトバンクがああいった形でイー・アクセスを買収することは全く問題ないし、今は周波数がますますたくさん必要な局面であることも然り。また、900MHzを返上せよとかイーモバの700MHzを切り離して売却しろとかいった話は「独占禁止」の枠内で議論すべきことで、周波数政策の現在のルールではさばけない。*4

ただ今回のソフトバンクの行動に関しては業界内でも「ずるい」という批判が多い *5 ようで、「だから言ったじゃん、裁量行政をやっていたからこういうことが起こる、最初からオークションにして、プロセスを透明化しとけばよかったのに、そうすれば無駄な感情論を避けられたのに」ということを、私は言いたかったのだった。キャリア(SB含む)は「オークションになったらお金がたくさんかかって、サービスの料金が上がってしまう」と言っているが、上記松本氏がご自分でもその後Tweetの中で「それじゃ、天下り受け入れや研究費バラマキやなんたらかんたらやってる他のキャリアはいいのか」と仰っておられるように、すでに周波数合戦には水面下で大きなコストがかかっている。モバイルTV十年戦争なんて、10年やってたんだから、それに関わる人件費だけでも大変なものだ。そういう机の下のコストをオークションという形で机の上に出して、誰かのポッポにではなく正当に国庫にはいるようにし、裏工作の調整で時間を浪費するのをやめてプロセスを迅速化しましょう、と言いたいのである。

そうしないで数年プロセスが遅れれば、新しい無線技術を使ったネットワークの展開が遅れ、日本の競争力が落ちる。たとえばモバイルTVなど、十年たってサービスを入れた時点ではすでにはるかに遅れたサービスになってしまった。今、それがどうなっているか、ほとんどの人は知らないだろう。貴重な周波数と、多くの関係者の時間と労力と、やりたくないけど周波数もらったから仕方なく始めたサービスにかかるドコモの投資が、完全に無駄になり、ユーザーには何の足しにもなっていない。嬉しいのは無駄に設備を買ってもらったメーカーだけだ。まぁ、やってみたけどやっぱダメだった、というのはこの業界でも日常茶飯事なので、その一つといえばその通りだが、仕組みが無駄を促進しているように見える。

今回の件で、もし総務省ソフトバンクに「面子をつぶされた」と怒って妨害工作を始めたら、またまた業界統合のプロセスに遅れが出る。またまた、多くの関係者の労力が無駄遣いされる。もう感情論はやめにしたほうがいい。

「誰かが悪い」と批判する気はない。皆、今の枠組みの中で合理的にやっているだけで、その枠組みが時代に合っていないと思うのだ。オークションはパーフェクトな解決方法ではないけれど、しょせんこの世にパーフェクトは存在しない。でも、この感情論の泥沼よりはもう少しマシな仕組みにする(種々の設定や調整が必要だが)ことができると思う。

周波数に関しては、「難しい、わからない」というのが多くの業界外の人の反応で、一般マスコミの反応も鈍かったが、国民共通の財産である「周波数」をどうするかの大事な政策だ。私の言い分に賛成か反対かはどちらでもいいが、この件でなるべく多くの方に興味を持っていただき、将来の通信産業と、ユーザーの利便性向上のために、日本政府が周波数の割り当てルールをどうすべきか、考えていただければ望外の喜びである。

残念ながら、次にオークションを導入して実際に大きな新サービスができるチャンスは、この先数年か、おそらく十年、もしかしたらそれ以上、ないだろうと思う。日本はLTEの好機をまたまた逃した。でも、のろい日本で何かの仕組みを変えようと思ったら最低十年はかかるだろう。だから、どちらの立場をとるにせよ、今からでも根気強く、議論を積み重ねておく必要があると思う。

なお、私の過去関連記事は下記。

ツイート:
https://twitter.com/MichiKaifu

記事:
http://wirelesswire.jp/Watching_World/201008201500.html
米国周波数オークション戦記 – アゴラ

ブログ:
周波数の需給関係と相場の感覚 - Tech Mom from Silicon Valley
「グレード別周波数ライセンス」のススメ - オークションは怖くない - Tech Mom from Silicon Valley
世界の4G周波数事情と周波数オークションについて - Tech Mom from Silicon Valley
周波数政策を誤れば「棺桶の蓋に釘」となる - Tech Mom from Silicon Valley
周波数オークションは是か非か −「子供のはしか」論 - Tech Mom from Silicon Valley
日本におけるテレコム新規参入の難しさ - Tech Mom from Silicon Valley
選挙に見る日本の新しい時代と「集団知」 - Tech Mom from Silicon Valley

*1:min117 on Twitter: "遠隔操作犯も警察おちょくるなんてくだらないことより、@ikedanobやら@michikaifuみたいな、国にベッタリなエセ学者のPC内を晒してやりゃいいのに。ビジネス経験も技術もないくせに、上澄みの知識だけ、口八丁で生きてる奴らの収入源http://t.co/zwThsPYd"

*2:松本徹三 on Twitter: "経済もビシネスも全く分かっていない人には困ったもの。イーアクセスはどこかが買収しなければ潰れるし、周波数をとりあげたら、誰も買収しません。RT @michikaifu鬼木阪大名誉教授が警告「総務大臣は保有免許の承継は拒否せよ!政ソフトバンクによるイー・アクセス買収を阻止すべき"

*3:なお、私は、1990年代前半にリサーチャーとしてアメリカのオークション仕組みづくりプロセスを調べ、その後アメリカ周波数オークションに深い縁のある会社社員だったことがあり、その後現在に至るまではこの件に継続的に興味をもっている泡沫コンサルタントかつ日本の将来を憂える一日本国民です。ただ現場にいただけで、経済もビジネスもわかっていないと言われても仕方ありませんが。w

*4:私はオークションは「供給過剰局面では新規参入促進、需要過剰局面では企業統合促進」になると考えており、必ずしも新規参入を増やすためにオークションをやれと言っているわけではない。また逆に「大プレイヤーがますます有利になるではないか」という批判に対しても「だって、今の局面では巨額の長期投資が必要なのだから、そういう体力のない企業はそもそも成立できない」と思う。アイピー某とかイー某とかウィル某とか・・

*5:ソフトバンクは900MHz、イーモバには700MHzをひとつずつあげて、みんな仲良く分けましょうとやってあげたのに、その二つがくっついたら一社で二つになっちゃう、ずるい!」という話。ぜんぶタダでもらうからそういう話になる。オークションで国民の眼前で公開された状態で戦って決着つけた後で、やっぱり統合したほうがいいよね、ということになって相手の会社の払った周波数免許料も考慮に入れた買収額で買収し、そういう場合の免許譲渡ルールに従って政府に申請し、独占禁止の問題がないと判断されて買収が行われるなら問題なしと考える。

本日夕方6時半(日本時間)のシンポジウム、ストリームやります

先般お知らせした、本日(日本時間金曜日)夕方6時半(アメリカ西海岸時間午前2時半)の慶応大学「プライバシー問題」のストリーミングは下記でご覧になれます。

Ustream:
nbi_privacy

Twitterハッシュタグ:#nbi_privacy

慶應の「プライバシー問題」シンポジウムで話します

日本時間で今週金曜日、10月19日の夕方から、慶應日吉にて「プライバシー問題」についてのシンポジウムにスカイプ登壇いたします。

慶應大学シンポジウムのご案内

なお、Ustreamでのライブ中継もやりますので、出席できない方もぜひご利用ください。URLはのちほどお知らせします。

ネット上のプライバシー問題というと、「けしからん」という論調ばかりがマスコミで踊り、またアメリカに対する欧州独特の嫌がらせから発する「法律闘争」の尻馬に乗る発言が正義のように語られますが、「個人情報を提供することで、一般ユーザーはどういう利得を得ているのか?」「ネット企業はなぜ、悪評を覚悟で個人情報を活用するのか?」「こうした情報を活用することでどのようなイノベーションが促進されるのか?」といった視点からの言論が欠落しています。また、「ネット企業」ばかりが悪者にされますが、では伝統的マスコミのプライバシー侵害はなぜ問題にならないのか、政府による人権侵害という危険性は考えないのか、といった角度の話もあります。

物事はなんでも、プラスとマイナスがあるので、少しでもマイナスがあれば禁止、ではなく、プラスとマイナスの両方をバランスして、プラスが多くなるように仕組みを設定しましょう、というのが世間では普通の話です。副作用がゼロの薬はないし、食品添加物が危険だといって排除したら腐りやすくなってかえって食中毒、みたいなことにもなります。

ですので、私としては「では、ネットにおいて個人情報を扱うことで、どのようなプラスがあるのか」を中心に、「バランス点をどこに持っていくのか」という話をする予定です。法律のテクニカルな部分は私にはわからないので、頭の体操と、「先進国における産業の将来」にもかかわる、大きな話が中心となります。

下記、日経ビジネスオンライン記事もご参考に。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20120327/230277/

シリーズ第二回、カンファレンス報告です

前回ブログでも書いた、「アメリカの田舎パワー」を感じた「ホスティングクラウド」カンファレンスの報告がアップされました。ZDでは写真が載せられないので、写真入りのものは下のクラウディアンのブログをご覧ください。

【海部美知 for Cloudian】「ビッグデータとクラウドストレージ」連載第二回 - トピックス - ZDNet Japan
http://www.gemini-bigdata.com/2012/10/blog-post.html